- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 再び悪化したニューヨークの治安、強硬策は成功するの…
再び悪化したニューヨークの治安、強硬策は成功するのか?
暖かい空間を求めてホームレスが地下鉄の車内に滞留している David 'Dee' Delgado-REUTERS
<オミクロン株の感染拡大が収まらないなか、ニューヨークの治安が再び悪化している>
2020年2月に新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、ニューヨークの街は治安の悪化に悩まされてきました。まず2020年には、感染対策失敗により地下鉄におけるクラスターが発生、鉄道職員などに数多くの犠牲者が出ました。これを受けて地下鉄の利用者は激減し、そこへクラスターを発生させた刑務所から一時出所した受刑者がホームレス化して滞留することでさらに治安が悪化しました。
2020年の夏からは、荒れた世相を反映してか、無差別の銃撃事件が頻発するようになりました。また、2021年になると、大規模な万引き犯が横行しました。経済的に追い詰められた結果ということから、罪悪感が欠落した中での犯行が相次ぎ、これも街の治安を悪化させたのでした。
一連の治安悪化に拍車をかけたのは、警察力の弱体化でした。主な要因としては自身の感染や濃厚接触によって多くの警察官が前線から離脱したためでした。警察官のワクチン接種率が極端に低いこともその背景には指摘されています。結果的に、警察のトータルな治安維持能力が失われたことが犯罪の拡大につながっており、全てがコロナ禍に端を発した悪循環です。
横行するアジア系へのヘイト犯罪
一方で、2020年以来、ニューヨーク市ではアジア系をターゲットとしたヘイト犯罪が横行しています。この「アンチ・アジアン・ヘイト」ですが、一部にはカナダやアメリカ南部などで横行している右派の「反マスク・反ワクチン」運動などとの関連を指摘する意見があります。ですが、ニューヨークにおけるアジア系への暴力事件については、思想的な背景は薄いようです。
むしろ、ニュースや社会問題、あるいはコロナ禍に関する適切な情報にリーチできない層が、コロナ禍における困窮などの延長で、「白いマスクをしているアジア系を見ると、自分達に危害を与えてきたウィルスに見えてしまう」という病的かつ衝動的な犯行が多いようです。
そんな中で、ニューヨーク市内の治安は2021年の秋には一旦少し沈静化の動きを見せていました。デルタ株の「波」が沈静化すると共に、多くの企業がオフィスを再オープンして通勤者の姿が戻ってきたこと、またブロードウェイの興行が再開されたこともあり、とにかく街にも地下鉄にも人が戻ったことが大きな要因です。また、当局がワクチン接種を拒否した警官を追放するという厳しい姿勢に転じたことも効果があったと見られています。
高市早苗新首相と田原総一朗氏との浅からぬ因縁 2025.10.29
国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の「保守性」 2025.10.22
日本の次期首相に絶対的に必要なのは「円を守り抜く信念」 2025.10.15
いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う時代 2025.10.08
AI就職氷河期が米Z世代を直撃している 2025.10.01
クールジャパン戦略は破綻したのか 2025.09.24
日本の新政権が向き合うべき、安全保障の「ねじれ」というアキレス腱 2025.09.17
-
経理事務/「正社員」外資系企業のサービスエンジニアのお仕事
マンパワーグループ株式会社
- 東京都
- 年収500万円~650万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/web系SE・PG/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分/東京都
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
外資系フォワーダー「国際物流 総合職/営業/輸出入事務/」
THI Japan株式会社
- 東京都
- 月給30万3,360円~
- 正社員
-
大手・外資系企業の「採用コンサルタント」/転勤なし
株式会社トライアンフ
- 東京都
- 月給31万2,100円~40万5,730円
- 正社員






