プレスリリース

三友地価予測指数(2023年3月調査)を発表 不動産鑑定士の目で見た不動産市場の動向に関する定性的な報告も同時発表

2023年03月29日(水)11時30分
株式会社三友システムアプレイザル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:堂免 拓也)は、当社と提携する不動産鑑定士162名を対象に行ったアンケートをもとに、三友地価予測指数(2023年3月調査)を発表いたしました。

また、今回は全国各地の都市について、不動産鑑定士の目でみた不動産市場の動向に関する定性的な報告をまとめた「主要都市別まちかど観測」も掲載。国内不動産市場の全体像を把握できるように、主要都市のみならず、地方都市についても言及しております。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/350271/LL_img_350271_1.jpg
三大都市圏 地価予測指数<商業地>・トピック調査

調査結果詳細(さんゆう資料室)
https://ssri.sanyu-appraisal.com/SSRI/land_prices_questionnaire/r4-6

※三友地価予測指数とは、当社と提携する不動産鑑定士へのアンケート結果をもとに、地価動向の見方について強気・弱気の程度を指数化し、5段階で評価したもので、毎年3月と9月に配信しています。
※さんゆう資料室は当社作成の各種レポートをご紹介しているサイトです。


■調査結果概要
<商業地:三大都市圏及び地方圏で地価は引き続き上昇傾向にある。>
商業地指数の「現在」は、東京圏が81.6、大阪圏は74.2、名古屋圏は79.6となりました。前回との比較では、東京圏が72.7から上昇、大阪圏は60.9から上昇、名古屋圏は74.9からやや上昇しています。また、「先行き」は東京圏が66.1、大阪圏は67.8、名古屋圏は61.4と「現在」より低下していますが、いずれの圏域でも指数は50.0(横ばい)を上回っており、地価が上昇傾向であることに変わりはありません。

この半年間で政府及び日本銀行の政策は、これまでとはやや異なる政策に舵を切ったように思われます。

円安の大きな原因の一つとされてきた日米の金利差ですが、昨年末日銀の黒田総裁が長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大する旨、発言すると、昨年円安が進行していた為替相場は大幅に円高方向に振れました。長期金利の上昇により、これまで量的かつ質的金融緩和政策により潤沢に市場に流れていた投資資金が投資先を選別、変更すれば不動産市況にとってはマイナスに作用するため、今後の金融政策の動向等が注目されます。

今回の調査結果では、新型コロナウイルス感染症問題の影響により、大きな打撃を受けたとされる飲食店、宿泊業等においても客足が戻りつつあり、店舗、オフィスでは市況が改善したとする声もみられ、その結果、全体としては前回よりも上昇した結果となりました。一方で、コロナ禍前の水準には未だ遠いという声も地方において多く聞かれています。

<住宅地:三大都市圏及び地方圏で地価は引き続き上昇傾向だが、上昇幅は商業地よりも小さい。>
住宅地指数の「現在」は東京圏が79.2、大阪圏は72.7、名古屋圏は79.6となりました。前回との比較では、東京圏が78.0からやや上昇、大阪圏は70.8からやや上昇、名古屋圏は80.4からやや下落しています。商業地と同様に、いずれの圏域でも指数は50.0(横ばい)を上回っており、地価は上昇傾向が続きますが、東京圏及び大阪圏における上昇幅は商業地よりは小さなものとなっています。また、「先行き」は東京圏が61.4、大阪圏は65.3、名古屋圏は59.2と「現在」より低下しています。

今回の調査結果では、前回と同様、全国的に優良住宅地は大きな影響を受けていないことがわかりました。しかし、それ以外の住宅地では地価の下落が続き、コロナ禍において更に二極化傾向が進行しているように思われます。また、政府は物価上昇率を超える賃上げの実現を目標に掲げていますが、既に2023年春闘において自動車大手等が満額回答する等の動きもあります。今後中小企業等にも実質賃金の増額の動きが広がれば、企業にとってはコスト増となる一方で、エンドユーザーである個人の可処分所得を押し上げ、住宅需要を創出することになるのかもしれません。


■調査概要
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2023年2月15日~3月6日
調査対象者数:当社と提携する全国の不動産鑑定士162名
対象者内訳 :東京圏 42名[東京・神奈川・埼玉・千葉]
大阪圏 31名[大阪・京都・兵庫・奈良]
名古屋圏 11名[愛知・三重]
その他の地方圏 78名[上記以外]

指数算出方法:三友地価予測指数は、商業地・住宅地ともに地価の先行指標となり得る高度利用地を前提とし、地価の趨勢を上昇(100)・やや上昇(75)・横ばい(50)・やや下落(25)・下落(0)の5段階の指数で評価し、指数毎に回答者比率を乗じて加算した結果である。地価動向の「現在」は過去6ヵ月の推移を踏まえた現時点における地価の趨勢(ベクトルの角度的なもの)を、「先行き」は6ヵ月先のそれを示すものである。なお、本指数は地価動向の見方に関する強気・弱気の程度を指数化したものであり、各圏域の地価水準自体を表すものではない。また、指数は50ポイントが強気(上昇)・弱気(下落)の分かれ目となるが、指数の推移と各圏域内における実際の地価変動とは必ずしも一致するものではない。


■会社概要
商号 : 株式会社三友システムアプレイザル
代表者 : 代表取締役社長 堂免 拓也
所在地 : 〒102-0093
東京都千代田区平河町1丁目2番10号 平河町第一生命ビル4F
設立 : 1980(昭和55)年5月
事業内容: 不動産鑑定評価・不動産調査・動産評価・業務支援サービス
資本金 : 1億円
URL : http://www.sanyu-appraisal.co.jp/


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 5

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 9

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中