プレスリリース

世界初!GSアライアンスが天然深共晶溶媒を用いて、木と石そのものから作った100%天然バイオマス系生分解性プラスチックを開発

2022年02月02日(水)10時30分
脱炭素、カーボンニュートラル社会構築のための、環境・エネルギー分野向け最先端材料を研究開発する化学会社であるGSアライアンス株式会社(所在地:兵庫県川西市、代表取締役:森 良平 博士(工学))は、天然深共晶溶媒を用いて、木と石そのものから作った100%天然バイオマス系生分解性プラスチックを開発しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/296308/LL_img_296308_1.jpg
木、杉粉そのものを溶解し作った100%天然バイオマス組成の熱可塑性樹脂材料

人口爆発に伴う地球温暖化、環境汚染や森林破壊などの環境問題は深刻な問題であり、プラスチック汚染も生態系を破壊する壊滅的なレベルになりつつあります。2050年には海中に漂うプラスチックゴミの量が魚の量を上回る可能性があると言われており、既に我々人体にマイクロプラスチック、大気中からナノプラスチックが入りつつあるという報告もあります。

プラスチックは厳密には熱可塑性樹脂と呼ばれ、熱をかけることにより溶かし、溶解した状態で成形機にかけて、様々な形に成形して製品となります。つまり、熱をかけて、様々な形に成形できることがプラスチック(熱可塑性樹脂)の定義となります。成形機で成形する前は、樹脂ペレットと呼ばれる1-数ミリメートルの粒状の状態です。最近は様々な生分解性プラスチックが国内外の企業で生産され、少しずつ実用化され始めていますが、まだまだ石油由来で生分解性しないプラスチックが大半で、世界でのプラスチック汚染はとどまることを知りません。これらの生分解性プラスチックは石油から作られるか、トウモロコシ、サトウキビなどのバイオマスからも作られますが、人間の食糧と拮抗するという問題があります。
人間の食糧と拮抗しない理想のバイオマスとしてセルロースがありますが、石油由来の添加剤などを一切使用せずにセルロースを熱可塑性樹脂化することは難しいなどの課題もあります。

GSアライアンスの森 良平博士(工学)はこの度、同社で開発している深共晶溶媒、その中でも特に100%天然組成の天然深共晶溶媒を用いて、木そのものから熱可塑性材料を開発しました。木や植物はセルロース、リグニン、ヘミセルロースの3成分から主に構成されていますが、深共晶溶媒によりこれらの成分を膨潤、微分散、溶解させ、加工して、熱可塑性材料化したことになります。同様の方法で、木を含めた、あらゆる地球上の植物、廃木材、廃植物、海藻、廃紙、パルプなどの天然有機資源を原料とすることができます。

深共晶溶媒を用いて、木から樹脂のようなものを作る研究は海外の大学の研究で報告されていましたが、押出機で成形できるような熱可塑性のものまではできていませんでした。今回のGSアライアンスのように、深共晶溶媒で処理した木材を、タルクなどの石由来の材料と複合化し、二軸押出機で加工して、熱可塑性樹脂状のペレットにして、成形できることまで確かめ、熱可塑性樹脂として開発したのは世界初です。この成果により、本当の意味での実用化が可能になりました。

木や石以外の、天然深共晶溶媒を含めた他の成分も、環境に優しい、既に人間社会にありふれている成分を原料としており、全体として石油由来の材料は一切使用しておらず、100%天然成分からできており、究極に環境に優しい材料となります。さらに、木や石はもちろんのこと、他の全ての構成材料も比較的安価であり、大量生産時のコスト安も期待できます。ただこの材料単独では、水、機械的強度に少し弱いなどの課題があります。しかしながら、この課題に対しても、他の天然バイオマス系生分解性樹脂と複合化して、100%天然バイオマス成分を維持したまま、耐水性、機械的強度が向上することも確認しています。

今後は、この革新的新規材料の分析、樹脂特性のさらなる向上を進め、同時に国内外へのサンプルワークを始めていきます。


■会社概要
商号 : GSアライアンス株式会社
代表者 : 代表取締役 森 良平博士(工学)
本社所在地: 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11
事業内容 : 脱炭素、SDGs課題に取り組む環境、エネルギー分野の最先端材料、
技術の研究開発(国連のスタートアップ企業支援プログラム
UNOPS GIC KOBEに2020年に採択)
URL : https://www.gsalliance.co.jp/


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プレスリリース提供元:@Press
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