脚本・監督も主演2人も素晴らしい......僕の大切な『オアシス』は奇跡を見せてくれる
ILLUSTRATION BY NATSUCO MOON FOR NEWSWEEK JAPAN
<出所したてのトラブルメーカーと脳性麻痺の女性が主人公のこのラブストーリーをたくさんの人に知ってほしい>
22年前に日本公開された本作を観るまで、これが3作目となるイ・チャンドン監督だけではなく、主演俳優のソル・ギョングとムン・ソリの名前も知らなかった。
つまりほぼ白紙で観た。そして衝撃を受けた。
イにとって2作目である『ペパーミント・キャンディー』はその後に観た。観終えてから、主演の2人がソルとムンであることに気が付いた。
そのソルがプロレスラーの力道山を演じた『力道山』を観たのも同じ頃だ。この映画は外れだったけれど、同じ俳優とは思えないほどに変貌するソルには本当に驚いた。カメレオン俳優と呼ばれるゆえんだ。
ちなみにムンも、本作後に『大統領の理髪師』に出演していたが、クレジットを見るまで気付けなかった。
俳優はざっくりと2つに分けることができる。自分に役を引き寄せる俳優と、役に自分を引き寄せる俳優だ。
前者の典型は勝新太郎や高倉健で、ソルやダスティン・ホフマンは後者の典型。特にソルの場合は、「引き寄せる」のレベルではなく「憑依」という言葉を使いたくなる。
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