コラム

ボリス・ジョンソン英政権、10月半ばまで議会閉会 「合意なき離脱」ごり押しのためのウルトラC

2019年08月29日(木)19時10分

「閉会を許すな」という署名が約100万も

政府は、ウェブサイト上で国民からの請願を受け付けているが、ジョンソン首相が議会の閉会に動いたという報道を受けて、閉会を許すなという呼びかけに対する署名活動が始まっている。

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増え続ける、署名の数(政府の請願サイトより)

英国時間の真夜中で100万を超える署名が集まり、刻々と数が増え続けている。署名が10万を超えると、議会は該当するトピックを議論する義務がある。

ジョンソン氏は、2016年のEU離脱か残留かを巡る国民投票では、離脱派運動を主導し、「英国を国民の手に取り戻そう」と呼びかけて、圧倒的な支持を得た。

しかし今は、国民の多くが不安感を持つ「合意なき離脱」をごり押しで実現させようとし、これに反対する議員らの口を封じる道を選択している。「どんな手を使っても、離脱を実現させたい」と繰り返してきたジョンソン首相。10月中旬まで閉会という奥の手を使うその政治手法は、どこかの国の独裁者の政治を彷彿とさせる。

このようなやり方は、英国民の大きな反発を食らうのではないだろうか。離脱を望む国民からも、である。議会制民主主義を誇る英国民や知識人の逆鱗に触れる行為だったように思えてならない。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

※筆者の記事はこちら

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プロフィール

小林恭子

在英ジャーナリスト。英国を中心に欧州各国の社会・経済・政治事情を執筆。『英国公文書の世界史──一次資料の宝石箱』、『フィナンシャル・タイムズの実力』、『英国メディア史』。共訳書『チャーチル・ファクター』(プレジデント社)。連載「英国メディアを読み解く」(「英国ニュースダイジェスト」)、「欧州事情」(「メディア展望」)、「最新メディア事情」(「GALAC])ほか多数
Twitter: @ginkokobayashi、Facebook https://www.facebook.com/ginko.kobayashi.5

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