コラム

「この国は壊れていない」と主張し、極右勢力に対抗...イギリス首相の「反撃」に英国民の反応は?

2025年10月01日(水)17時22分
労働党大会で改革英国党に反撃したスターマー首相

労働党大会で演説を行ったスターマー首相(リバプール、9月30日) Hannah McKay-Reuters

<改革英国党に支持率で大差をつけられるなか、「ファラージは英国を愛していない」などと演説で述べて反撃にでたキア・スターマー首相だが、それ以前に労働党内には解決すべき問題が>

[リバプール発]「ナイジェル・ファラージが英国の未来について前向きなことを言ったのを聞いたのはいつだろう。彼に英国の未来を語ることはできない。彼は英国を愛していない。英国を信じていない。自分が英国を疑っているようにあなたにも英国を疑わせようとしている」

英国の欧州連合(EU)離脱を主導し、反移民・難民の毒を撒き散らすファラージ党首率いる強硬右派ポピュリスト新興政党「リフォームUK(改革英国)」に世論調査で大差をつけられるキア・スターマー首相が9月30日、労働党年次大会の党首演説で反撃の狼煙を上げた。

「誇り高く、独立不羈のこの国を彼らは被害者意識の競争へと駆り立てようとしている。労働者のあなたにこう囁く。『互いを信じるな』『英国は偉大な国ではなくなった』と。だが違う。この国は偉大だ。そして偉大であり続ける。品格があり現実的で寛容で理性的な国なのだ」

「『英国は壊れていない』のメッセージは労働者層とズレ」

スターマー氏は「私たちは緊縮財政ではなく公共サービスへの投資を選べる。それが前回の予算で下した選択だ。課税に関する厳しい決断だった」と次期党首の有力候補アンディ・バーナム・マンチェスター市長の「国債市場を気にし過ぎるべきではない」発言を牽制した。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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