IMF、世界成長率を下方修正へ 金融支援需要は最大500億ドル
写真は国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事。9日撮影。REUTERS/Ken Cedeno
[ワシントン 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は9日、米イスラエルとイランの交戦による影響で、IMFへの短期金融支援の需要が200億─500億ドルまで拡大するとの見通しを示した。来週ワシントンで開かれる世界銀行との合同会合に先立つ文書で明らかにした。来週発表する「世界経済見通し」では、最も楽観的なシナリオでもインフラ被害や供給混乱などにより、世界経済の成長率見通しは下方修正すると指摘した。
ゲオルギエワ氏はイランとの交戦で、石油供給が13%、液化天然ガス(LNG)供給が20%それぞれ減少し、エネルギー価格の急騰やサプライチェーン(供給網)の混乱を招いたと強調。精油所の操業停止や精製品不足により、輸送や観光、貿易に混乱が生じており、影響はしばらく続くとの見方を示した。新たに4500万人が食料不安に直面し、飢えに苦しむ人は3億6000万人を超える見通しだとした。
このため、会合では交戦による影響への対応やIMF加盟国への支援が議論の中心となるとした。IMF当局者によると、交戦前には既存事業で1400億ドルを提供していた。ボストン大学の調査によると、IMFは24年5月─25年3月に360億ドル超の新規融資を承認した。
公表する経済見通しでは複数のシナリオを示す予定。今年1月時点では2026年の世界成長率を3.3%、27年を3.2%と予測していた。
一方、ゲオルギエワ氏は、輸出規制や価格統制といった世界経済を下振れさせる恐れのある措置を各国が取ることに警鐘を鳴らした。また、インフレ期待の上昇に伴い物価高が進行する悪循環を引き起こす恐れがある場合は、中央銀行は「断固利上げすべきだ」と強調した。
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