なぜ環境活動家は一見無関係の名画を標的にするのか? 彼らなりの論理とは
ミネラルウオーターには価値がある?
かつて思想家の吉本隆明氏が、ミネラルウオーターが販売されたことに衝撃を受けたのは有名な話である。ただの水にすぎないミネラルウオーターに生じた高い付加価値は、単なる企業ブランドと見なすこともできるし、見方を変えれば自然環境を維持するコストであり、製造企業は利益の一部を当該活動に充当すべきとも解釈できる。
一部のマルクス主義者は、生産関係の一部として天然資源を社会主義的に管理することで、地球環境と経済活動を両立できると主張する。結局のところ、天然資源を社会主義的に管理しようが、市場メカニズムを通じて管理しようが、そのコストは何らかの形で負担しなければならない。
このまま資源の浪費が進めば、絶対量に限りがある以上、奪い合いになるのは確実である。ウクライナ侵攻からも分かるように究極の奪い合いは戦争であり、経済力で買い占めることも類似行為といってよい。全世界的なインフレの進行は、争奪戦が既に始まっていることを示唆している。
絵画にスープをかけても問題は解決しないが、一連のコストを何らかの形で共同負担する仕組みが必要なのは間違いない。
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