ウクライナ、昨年末に米製ミサイル一時枯渇 ロ大攻勢直前に解消
ウクライナのゼレンスキー大統領。2024年8月撮影。撮影場所は非公開。REUTERS/Valentyn Ogirenko
Tom Balmforth
[キーウ 5日 ロイター] - ロシアの侵攻を受けているウクライナが、昨年11月下旬から12月中旬にかけて深刻なミサイル不足に陥っていたことが関係者の話で分かった。ロシアのドローン(無人機)・ミサイル攻撃に対抗する防衛装備品を西側諸国に依存しているウクライナの脆弱性が改めて示された。
関係者によると、パートナー国の供給が止まり、昨年11月下旬、ウクライナ軍のF─16戦闘機に搭載する米国製の短距離空対空ミサイルのAIM─9「サイドワインダー」の在庫はわずか数発となった。パートナー国から「提供できる在庫がない」との通知があったという。国名は不明。
不足に陥ったのは、ロシアが冬の大攻勢に乗り出そうとしていた時期と一致する。
ウクライナ軍のF─16は昼間に出撃し回転式機関砲でドローンを撃墜しようとした。ロシアのドローン攻撃は通常夜間にあるが、暗闇での任務は危険すぎるとの判断からという。過去に発射に失敗したミサイルの再利用も試みた。整備の結果、一部は使えるようになったと関係者は話した。
F─16はAIM─9や中距離空対空ミサイルAIM─120を搭載できる。AIM─120は、ノルウェー製地対空システムNASAMSでも使用される。この時期、AIM─120の供給も逼迫し、NASAMSの運用も制限されたという。
昨年12月中旬、ロシアの大規模攻撃の直前にパートナー国からAIM─9が届き、不足は解消した。具体的な国名は不明。
ノルウェー国防省は、政府が今冬初頭にNASAMS用迎撃ミサイルを「相当数」供給したとし、「これによりNASAMSシステムは、ウクライナ市民を致命的な空爆から守り続けられる」と述べた。
ドイツ国防省は、安全保障上の理由から防衛装備品の供与についてコメントを控えた。
カナダ国防省は、同国軍の備蓄からAIM─9M─8ミサイルを供与する手続き中だとロイターに述べた。
米ホワイトハウスへのコメント要請に対し、米当局者は「米政権は戦争終結に尽力しており、北大西洋条約機構(NATO)経由の米兵器売却を通じてウクライナを支援している」と述べた。





