中南米カリブ、26年成長鈍化か 財政規律強化と地域統合推進を=IDB
Rodrigo Campos
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米州開発銀行(IDB)は3日公表した最新の「中南米カリブ地域マクロ経済報告書」で、同地域の成長率について2025年は2.2%、26年は長期平均に近い2.1%と予想した上で、成長鈍化への対応として財政規律強化と地域統合推進を提言した。
報告書は「成長は依然として緩やかだ」と指摘。世界的な金利上昇と債務積み上がりによって返済コストが増大し、財政が重圧を受けて将来のショックに対する政策発動余地が狭まっているとの見方を示した。
地域の公的債務の国内総生産(GDP)比は平均59%。28年までに基本シナリオでは57%に低下するが、ストレス下では66%に高まる可能性もある。
こうした見通しは、米国とイスラエルがイランを攻撃し、世界の金融市場に動揺が広がる前にまとめられた。
IDBは、デジタルツールが各国の徴税能力改善や歳出管理の効率化、決済システム近代化に役立つとの分析も示した。
雇用状況に関しては、複数の国で失業率が歴史的低水準に迫り、物価上昇率はほぼ目標に収まっているが、特に過去数十年に比べて労働力人口の伸びが鈍くなっている中で、生産性の低さが所得の伸びを限定している。
報告書は「労働力主導の成長が続く余地は小さくなり続けている」と述べた。
一方、人工知能(AI)や電動化の広がりなどで銅、リチウム、レアアース(希土類)といったこの地域が豊富に有する鉱物資源への注目が高まっている。
ただIDBは、鉱物資源自体が繁栄への近道になるわけではないと警告。資源の豊富さが長期的な発展と強じんさにつながるか、それとも景気の過熱と落ち込みのサイクルを増幅させるかを決めてきたのは地質条件ではなく制度の質だと強調した。
チーフエコノミストのローラ・アルファロ・メイカル氏は、各国が採掘活動を超えた付加価値を獲得したいならば、地域統合を一層深化させるのが大事であり、地域の多くの国は単独では十分な規模を持たないと説明した。
その上で、銀行や物流といったサービス分野を含む競争の強化が、生産性向上にも寄与すると付け加えた。





