ニュース速報
ワールド

EU、キルギスに制裁逃れの阻止要求 ロシアへの輸出急増

2026年02月26日(木)20時13分

Aigerim Turgunbaeva

[ビ‌シケク 26日 ロイター] - 欧州連合(EU)は26日、‌中央アジアのキルギスに対し、欧​州製品がロシアへ再輸出される動きの取り締まりを求めた。⁠対ロ制裁で禁輸対象​となっている機器の迂回ルートになっているとの懸念が背景にある。

2022年のロシアによるウクライナ全面侵攻以降、ロシアと緊密な関係にあるキルギスは、年平均9%成長と世⁠界有数の高成長経済となっている。

EUの制裁特使デービッド・オサリバン氏は、軍事転用の⁠可能​性がある無線機器や工作機械がロシア向けに再輸出される目的でキルギスに大量輸入されていることにEUが懸念を抱いていると述べた。

「貿易の流れからみて、こうした製品がEU制裁に違反し、ロシアへ再輸出することを唯一の目的としてキ⁠ルギスに輸入されていると信じるに‌足る理由がある」と記者会見で語った。

さらに「戦前と比⁠べ、⁠こうした製品の輸入と再輸出の割合が著しく増加している点が懸念材料だ」と指摘した。

英紙フィナンシャル・タイムズは今月、欧州委員会の内部文書として、EUからキルギスへの「‌共通高優先順位品目」の輸入がウクライナ​戦争開始‌以降800%増加し、キルギス⁠からロシアへの輸​出は1200%増加したと報じた。

キルギスの複数の銀行や暗号資産企業はすでに、ロシアの制裁回避を支援したとして欧米から制裁対象となっており、EUは追加措置も検討している。キルギス側は、自国企業へ‌の制裁は「一方的」で「内政干渉」だと反発している。

オサリバン氏は、多くの国民が出​稼ぎに向かうロシアとの緊密な⁠経済関係の必要性をEUは尊重すると強調した。

「われわれはキルギスにロシアとの貿易関係をやめるよう求め​ているわけではない。ただ、その関係が、制裁対象のEU製品をキルギス経由でロシアに移転することで、意図的に制裁を回避する形にならないよう求めている」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ECB、25年も赤字計上 リバランスで第1四半期に

ワールド

米有権者、不法移民の送還支持、強硬手法には反対=世

ビジネス

訂正-トランプ関税の混乱、新興国経済にまだ打撃見ら

ワールド

米ICE、急速な人員拡大で身元調査が停滞 不祥事リ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウクライナ戦争5年目の現実
  • 4
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違…
  • 7
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 8
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 9
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 10
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 6
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 9
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 10
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中