シンガポール中銀、金融政策を維持 インフレと成長に上振れリスク
写真はシンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)。2016年4月、シンガポールで撮影。REUTERS/Edgar Su
Xinghui Kok Jun Yuan Yong
[シンガポール 29日 ロイター] - シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は29日、市場の大方の予想通り、金融政策を据え置いた。また、同国の経済見通しが引き続き堅調となる中、インフレと成長の上振れリスクを指摘した。
シンガポールドル名目実効為替レート(SドルNEER)として知られる為替レートベースの政策バンドの実勢上昇率(傾き)を維持すると表明。政策バンドの幅と中心値の水準にも変更はないとした。
MASは「現時点で成長とインフレ見通しに対するリスクは上方へ傾いている。予想を上回るGDP(国内総生産)伸び率が持続すれば、賃金上昇率や消費者心理の高まりにつながり、ディマンドプル・インフレ圧力を悪化させる可能性がある」とする一方、「世界経済の基調的な脆弱性を反映し、一定の下振れリスクも存在する」と述べた。
OCBCのエコノミスト、セレーナ・リン氏は声明のトーンについて「ややタカ派的であり、それほどハト派的ではない。成長とインフレの両方に対する上振れリスクを示唆している」と述べた。
アナリストらは現在、年内の引き締めを予想。リン氏はメイバンクのエコノミストであるチュア・ハク・ビン氏と共に、上昇バイアスが小幅にスティープ化すると見込んでいる。
リン氏は「SドルNEERのわずかなスティープ化は引き締めというより正常化と解釈すべきだろう」と述べた。
チュア氏は「われわれは成長見通しについて一段と楽観的であり、くすぶるインフレ圧力が表れつつあると見ている」と語った。
MASはまた、2026年のコアインフレ率と総合インフレ率の予測をいずれも1.0─2.0%に上方修正。従来は0.5─1.5%だった。





