EU主要国、グリーンランド巡る米関税を非難 対抗措置検討
写真は1月15日、グリーンランドのヌークでドローン撮影。REUTERS/Marko Djurica
Philip Blenkinsop
[ブリュッセル 18日 ロイター] - ドイツやフランスなど欧州連合(EU)主要国は18日、デンマーク自治領グリーンランドを巡りトランプ米大統領が追加関税を課すと表明したことを脅しだとして非難した。フランスは対抗策として「反威圧措置(ACI)」の発動を求めている。
トランプ氏は17日、米国がグリーンランドを購入できるようになるまで欧州8カ国からの輸入品に10%の追加関税を課すと表明した。8カ国はいずれも、15日にグリーンランドへ少数の軍事要員を派遣していた。
8カ国は共同声明を発表し「関税による脅しは米欧関係を損ない、危険な悪循環を招く恐れがある」と反発。グリーンランドでのデンマークの演習は北極圏の安全保障を強化することが目的で、誰にも脅威を与えるものではないと強調した。その上で、主権と領土の一体性の原則に基づき対話する用意があると述べた。
デンマークのフレデリクセン首相は「欧州は脅しを受けない」と表明、クリングバイル独財務相やスウェーデンのクリステション首相も同様の見解を示した。
デンマークのラスムセン外相は同国とグリーンランド、米国が14日に作業部会設置で合意したことに言及し、引き続き外交に注力するとも強調。「今は脅しに直面しているが、われわれは当然、(外交の)道を引き続き模索する」と述べた。また「米国は米大統領以上の存在だ」とし、「米国社会には抑制と均衡(のシステム)もある」と語った。
一方、関係筋によると、マクロン仏大統領は公共入札や投資、銀行業務への米国のアクセスを制限したり、デジタル分野を含むサービス貿易を制限したりする可能性のあるACIの発動を求めているという。
アイルランドのマーティン首相は、EUが対抗措置を取ることは間違いないが、ACI発動は「やや時期尚早」だと述べた。
イタリアのメローニ首相は、関税による脅しは「間違い」だと述べた。数時間前にトランプ氏と電話で協議し、自身の考えを伝えたとも明らかにした。
トランプ氏の関税表明は、英国とEUが昨年にそれぞれ米国と結んだ貿易合意に疑問を投げかける。
欧州議会は米国との貿易合意に関する作業を中断する可能性が高い。同議会は今月26─27日に多くの関税撤廃について採決を行う予定だったが、最大会派である欧州人民民主党代表のマンフレッド・ウェーバー氏は17日、現時点で承認は不可能だと述べた。
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