イスラエル当局、UNRWA東エルサレム事務所を強制捜索
エルサレムにあるUNRWA事務所前で12月8日撮影。REUTERS/Ammar Awad
Pesha Magid Steven Scheer
[エルサレム 8日 ロイター] - イスラエル当局は8日、税金未払いを理由にした措置として、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の東エルサレム事務所を強制捜索し、資産を押収した。UNRWAはイスラエルから全ての施設を退去して活動を停止するよう命じられており、今年初めからこの建物を使用していなかった。
国連のグテレス事務総長は声明で「この施設は国連の敷地内で不可侵であり、いかなる形の干渉も許されない」と述べた。
UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長はX(旧ツイッター)に投稿し、イスラエルの行動が「世界中の国連施設にとって危険な前例を作りかねない」と警告した。
エルサレム市当局によると、税務職員が固定資産税1100万シェケル(約340万ドル)の未払いを理由にUNRWA施設に立ち入った。複数回の警告を発し、必要な手続きを経た後の措置だという。市当局はロイターに「解決のために繰り返し要請や警告、数多くの機会を与えたのに応じておらず、徴収しなければならない重大な債務だ」と語った。
UNRWAの報道官ジョナサン・ファウラー報道官は東エルサレムの施設がイスラエルによる活動禁止にもかかわらず国連の敷地であり、市当局に対する負債は全くないと述べた。
ラザリーニ氏によると、警察のバイクやトラック、フォークリフトが持ち込まれ、通信が遮断された。IT機器、家具、その他の資産が押収されたという。
国連総会は5日、1949年に設立されたUNRWAの任務をさらに3年間延長することを決定した。ファウラー氏は今回の捜索の関連性について推測を避けた。





