世界の大富豪の財産相続、過去最高に=UBS
12月5日 スイス金融大手UBSが4日発表した報告書によると、純資産10億ドル超の世界の大富豪から、配偶者と子どもが2025年4月までの1年間に相続した財産は合計2980億ドルと、前年から33%以上増え、集計を開始した2015年以降の最高を記録した。写真は2022年12月、スイスのチューリヒで撮影(2025年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[チューリヒ 4日 ロイター] - スイス金融大手UBSが4日発表した報告書によると、純資産10億ドル超の世界の大富豪から、配偶者と子どもが2025年4月までの1年間に相続した財産は合計2980億ドルと、前年から33%以上増え、集計を開始した2015年以降の最高を記録した。
この1年間に、財産相続により資産が10億ドルを超えた人は91人に上った。
UBSは、自社の超富裕顧客に対する調査と、全世界47市場の大富豪のデータベースに基づいて集計を行っている。UBSの推計では、今後15年以内に大富豪の子どもが相続する財産は少なくとも5兆9000億ドルに上る見通し。
こうした相続の大半は米国で行われ、次いでインド、フランス、ドイツ、スイスで多い見通し。ただ、特に若い大富豪は生活の質や地政学的状況、税制などに応じて頻繁に居住地を変えるため、状況は変わる可能性もあるという。
スイスでは11月30日、6200万ドル以上の相続財産に50%課税する案を巡る国民投票が実施され、圧倒的な反対多数で否決された。課税すれば富裕層が逃げ出すとの指摘が出ていた。





