ブラジル消費者物価上昇率、10カ月ぶりに中銀目標範囲内 利下げ後押し
[サンパウロ 26日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が26日発表した11月中旬の消費者物価指数(IPCA)は前年同期比4.50%上昇し、ブラジル中央銀行目標の3%プラスマイナス1.5%ポイントに約10カ月ぶりに収まった。ロイターがエコノミストらに実施した市場予想は4.49%上昇だった。
10月の伸び率は4.94%だった。インフレ率の縮小を受け、中銀が約20年ぶりの高水準の15.00%に設定している政策金利の引き下げに近く乗り出すとの見方が強まった。
中銀のニルトン・ダビド理事は25日、利上げはもはや中銀の基本シナリオに含まれていないとし、次の一手は利下げになるべきだとの見解を示した。ただ、時期については不透明だと指摘した。
キャピタル・エコノミクスの新興市場エコノミスト、キンバリー・スペルフェクター氏は、中銀の金融政策委員会(COPOM)が「来年1月に金融緩和サイクルを開始する可能性がますます高まっている」との見方を示した。
パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は来年1月のCOPOMで利下げ開始を決定し、手始めに50ベーシスポイント(bp)の引き下げを決めると予想している。
IBGEによると、11月中旬のIPCAの前月比上昇率は0.20%となり、10月の0.18%から拡大。ロイターによる市場予想(中央値)は0.18%だった。





