ＣＯＰ３０、議長国ブラジルは早期合意を期待 依然隔たりも

国連気候変動枠組み条約第３０回締約国会議（ＣＯＰ３０）の記者会見に臨むブラジルのコヘアドラゴ議長。2025年11月17日撮影。REUTERS/Adriano Machado

Kate Abnett　Lisandra Paraguassu　Sudarshan Varadhan

［ベレン（ブラジル）　１８日　ロイター］ - ブラジルは１８日、国連気候変動枠組み条約第３０回締約国会議（ＣＯＰ３０）で一部の問題について予定より早く合意できることを期待していると述べた。ただ、化石燃料などを巡って各国間の隔たりが依然として大きいと認めた。

ブラジルは２段階での合意を目指している。まずは化石燃料の使用削減や気候変動対策の資金援助などについて１９日に合意した上で、２１日までに未解決の問題で合意したい考えだ。

コヘアドラゴ議長は、第１段階の合意が１９日に承認されると引き続き予想しているものの、「非常に遅く」なる可能性があると語った。

ブラジルは１８日、合意文書の最初の草案を公表した。各国との協議を踏まえて１９日には修正案を提示し、さらなるフィードバックを求める見通しだ。

最も難航しているのは、途上国がクリーンエネルギーに移行するための資金を先進国がどのように援助するか、また各国が約束した排出量削減と気温上昇を食い止めるために必要な削減とのギャップにどう対応するかなどの問題だ。

コヘアドラゴ氏は最初の草案で提示した選択肢の一つである、各国に化石燃料の使用削減計画提出を求めるという案について、既に複数の国が負担が大きすぎるとして拒否したことを示唆した。