中国主席、APEC首脳会議で多国間貿易保護訴え 日加首脳とも会談
 
        	10月31日、中国の習近平国家主席は、韓国で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、多国間貿易体制の保護と経済協力の深化を呼びかけた。釜山で撮影(2025年 ロイター/Yonhap)
Jihoon Lee Eduardo Baptista Ju-min Park
[慶州(韓国) 31日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は31日、韓国で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、多国間貿易体制の保護と経済協力の深化を呼びかけた。また高市早苗首相やカナダのカーニー首相らと2国間会談を行った。
習氏は演説で「この1世紀に見られなかった変化が世界各地で加速している」と指摘し、「海が荒れるほどわれわれは一層団結しなければならない」と訴えた。
しかし、多くのアジア諸国は、中国の軍事面での強硬姿勢や製造業における優位性、貿易紛争の際には輸出規制などを行いかねない点などから、その発言を警戒している。
トランプ米大統領の代理として出席したベセント米財務長官は「世界経済成長のより強固な基盤を築くため、(米国は)貿易関係のバランスを取り直している」と述べた。
注目を集めた習氏は高市氏との会談では、両首脳が冒頭で関係強化を目指す考えを示した。
高市早苗首相は31日、会談後に記者団の取材に応じ、台湾海峡の良好な両岸関係が地域の安定に重要だと伝えたことを明らかにした。懸念を伝えるとともに、協力できる点についても提起したという。高市氏は今回の会談が日中双方にとっての出発点となることを期待すると述べた。
一方の習主席は、大局に焦点を当て、「互いを脅威としてではなくパートナーとして扱い、歴史から学び、未来に目を向ける」ことで相違点に対処していくよう求めた。
習氏は対中関係の改善を目指すカーニー氏や、タイのアヌティン首相とも会談した。
カーニー氏は習主席との会談後、中国訪問の招待を受け入れたと表明。首脳会議と並行して行われた幹部会合で、最大の貿易相手国である米国との貿易紛争をにらみ、カナダは今後10年間で米国以外への輸出倍増を目指していると語った。中国はカナダにとって第2位の貿易相手国。
アヌティン氏との会談では、習氏は発展の経験を共有するとした上で、両国間の鉄道建設の迅速な進展と国境を越えた犯罪の取り締まり強化を求めた。アヌティン氏は声明で「これまで停滞していた両国間の関係と協力が回復した」と述べた。
韓国の李在明大統領とは11月1日に会談し、朝鮮半島の非核化について協議するとみられる。







 
 
 
 
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     












