ハマス、新たに人質2遺体を返還 ガザで空爆続く中
パレスチナ自治区ガザで30日、イスラエル軍が航空機と戦車による攻撃を実施した。写真はガザ南部ハンユニスで同日撮影(2025年 ロイター/Ramadan Abed)
Nidal al-Mughrabi Maayan Lubell
[カイロ/ガザ/エルサレム 30日 ロイター] - イスラム組織ハマスは30日、イスラエル人人質の遺体2体を引き渡したと発表した。イスラエルのネタニヤフ首相官邸は、2体の遺体はパレスチナ自治区ガザの赤十字を通じてイスラエル軍に引き渡され、身元確認のためイスラエルに移送される予定だと述べた。
ハマスはこれまでに15体の遺体を返還。ハマスは死亡したとされる28人の人質全員を引き渡す予定だが、遺体の回収には時間がかかる可能性があるとしている。
ガザ地区での人質の遺体の回収と引き渡しは、トランプ米大統領のガザ地区計画における障害の一つとなっている。イスラエルは、ハマスが引き渡しを遅らせていると主張しているが、ハマスはこれを否定している。
これに先立ちガザで30日、イスラエル軍が航空機と戦車による攻撃を実施。同軍は、「部隊に脅威を与えるテロインフラ」を標的にした「正確な」攻撃を実施したと述べた。
目撃者によると、ガザ南部のハンユニス東部で航空機による10回の空爆のほか、ガザ市東部では戦車による砲撃があった。死傷者は報告されていない。
イスラエルとハマスは今月8日、トランプ米大統領のガザ和平計画の第1段階となる停戦と人質解放で合意した。しかし、イスラエルは28日夜、パレスチナ武装勢力による攻撃で兵士1人が死亡したことを受けて、空爆を開始したと表明。29日には、ガザでの停戦協定の履行を再開したと発表していた。





