オランダ総選挙、中道政党が極右を抑え勝利へ 最年少首相誕生も
オランダ総選挙(下院、定数150)が29日に投開票され、中道政党「D66」が最多得票を獲得し、極右を打ち破る見通しだ。写真は同党のロブ・イェッテン党首。10月29日、ライデンで撮影(2025年 ロイター/Piroschka van de Wouw)
Bart H. Meijer Toby Sterling Anthony Deutsch
[ハーグ 29日 ロイター] - オランダ総選挙(下院、定数150)が29日に投開票され、中道政党「D66」が最多得票を獲得し、極右を打ち破る見通しだ。同党のロブ・イェッテン党首(38)にとっては史上最年少のオランダ首相として政権を樹立する道が開かれた。
30日未明に開票を半分終えた段階で、D66は27議席を獲得し、ヘルト・ウィルダース氏率いる極右「自由党」の25議席を上回ると予測されている。
イェッテン氏は歓声を上げる群衆に対し「われわれはポピュリストや極右運動に打ち勝つことが可能であることを、オランダだけでなく世界に示した」と語った。
同氏の人気は、住宅不足の解消、教育への投資、移民を巡る懸念への対処などを公約に掲げて選挙戦を戦う中、この1カ月で急上昇した。
ウィルダース氏は欧州で最も長くポピュリストとして活動している指導者の1人。反イスラムのスタンスで知られ、殺害予告により常に保護されて生活している。
同氏は記者団に対し、党が議席を失ったことに失望しており、次の政権に加わることはないだろうと述べた。しかし、野党として闘い続けることを誓った。
連立政権を樹立するには76議席が必要で、少なくとも4政党が必要となる。一つのシナリオは、D66、保守のキリスト教民主主義政党、中道右派のVVD、グリーン・労働党を含む連立だ。
しかし、安定した連立を組むのは難しく、協議には数カ月かかると見込まれている。





