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トランプ大統領、前政権の銅精錬所排出規制を撤回 鉱物安全保障促進

2025年10月27日(月)07時46分

トランプ米大統領は10月24日、銅精錬所からの排出を制限したバイデン前政権時代の大気汚染規制を撤回した。15日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

Jarrett Renshaw Ernest Scheyder

[ワシントン 24日 ロイター] - トランプ米大統領は24日、銅精錬所からの排出を制限したバイデン前政権時代の大気汚染規制を撤回した。

この規制は精錬所に対し、鉛やヒ素、水銀、ベンゼン、ダイオキシンなどの汚染物質の削減を義務付けていた。

トランプ氏は、影響を受ける精錬所に2年間の免除期間を与えると宣言。ホワイトハウスは、これにより国内銅生産者の負担を軽減し、鉱物安全保障の促進に役立つとした。

ホワイトハウスは「すでに逼迫(ひっぱく)している産業にこうした規制を課すことで、さらなる閉鎖を加速させ、国の産業基盤が弱体化し、鉱物の独立性が揺らぐリスクが生じるほか、外国の処理施設への依存度を高めることになる」と正当化した。

米国内の銅精錬所はアリゾナ州とユタ州にある計2施設しかない。運営元の米鉱業大手フリーポート・マクモランと豪資源大手リオティントは現時点でコメントしていない。

トランプ氏は今年、銅を防衛やインフラ、クリーンエネルギーや電気自動車(EV)を含む新技術のための重要資源と位置付ける大統領令に署名した。 これを受け、通商拡大法232条に基づき、銅の輸入に伴う国家安全保障上のリスクを確認する調査を実施。その後、特定の輸入銅に対する50%の関税を課した。

ロイター
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