ニュース速報
ワールド

米、イスラエルによるヨルダン川西岸併合容認せず、副大統領が改めて表明

2025年10月23日(木)23時36分

イスラエルを訪問しているバンス米副大統領は23日、イスラエルによるヨルダン川西岸地区の併合を認めないとする米国の方針を改めて表明した。22日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

[テルアビブ 23日 ロイター] - イスラエルを訪問しているバンス米副大統領は23日、イスラエルによるヨルダン川西岸地区の併合を認めないとする米国の方針を改めて表明した。

イスラエル議会は前日、イスラエルの法律をヨルダン川西岸に適用する法案の承認に向けた第1回目の採決を行い、可決した。法案の成立には4回の採決で可決される必要があり、まだ第1段階ではあるものの、同法案はイスラエルによるヨルダン川西岸併合を意味する動きと受け止められている。

バンス氏は記者団に対し、トランプ大統領はイスラエルによるヨルダン川西岸地区の併合に反対しており、イスラエルが併合することはないと言明。「ヨルダン川西岸はイスラエルに併合されない。トランプ大統領の方針は併合しないということだ。これが米国の方針だ」と述べた。イスラエル議会での動きについては、極めて愚かしい「政治パフォーマンス」に見えるとし、「個人的には侮辱と受け止める」と語った。

バンス氏の発言を受け、イスラエルのサール外相は、トランプ大統領のガザ和平に向けた計画が確実に成功するよう、イスラエル政府はヨルダン川西岸地区併合を巡る採決を前倒しすることは決定していないと述べた。

米国はパレスチナ自治区ガザでの停戦を定着させるための外交努力を続けており、バンス副大統領のほかルビオ国務長官らがイスラエルを訪問。ルビオ氏はこの日、イスラエル議会でヨルダン川西岸地区の併合に向けた法案の採決が実施されたことについて、トランプ大統領主導のガザ和平計画が脅かされるとの懸念を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米9月中古住宅販売、1.5%増の406万戸 7カ月

ワールド

トランプ氏、バイナンス創業者に恩赦=ホワイトハウス

ワールド

プーチン氏「圧力に屈せず」、ロシアに長距離攻撃なら

ワールド

EU、対ロシア制裁対象拡大 中国製油所など3事業体
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 3
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺している動物は?
  • 4
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 7
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 8
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 9
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 10
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中