NZは現時点パレスチナ国家承認せず、停戦の取り組み複雑化を懸念

9月27日、ニュージーランド(NZ)のピーターズ外相(写真)は、パレスチナを現時点では国家として承認しないが、引き続き「2国家解決」に向けて尽力すると述べた。写真は26日、米ニューヨークの国連本部で撮影(2025年 ロイター/Eduardo Munoz)
Lucy Craymer
[ウェリントン 27日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)のピーターズ外相は、パレスチナを現時点では国家として承認しないが、引き続き「2国家解決」に向けて尽力すると述べた。
ピーターズ氏は26日、米ニューヨークの国連総会で演説し、「戦争が激化し、ハマスが事実上ガザの支配勢力であり続け、次の段階も見通せない中で、国家としてのパレスチナの将来的な見通しには疑問が多くあるため、ニュージーランドは現時点で国家承認を発表するのは賢明でないと判断した」と述べた。
ピーターズ氏は「現状で国家承認が焦点になることで、イスラエルとハマスを互いにより強硬な立場を強め、停戦確保の取り組みを複雑化させる可能性もあると懸念している」と指摘した。
ラクソン首相はオークランドで27日、「パレスチナの国家承認を巡る議論の焦点は、承認するか否かではなく、いつ承認するかにある」と述べた。
複数の西側諸国が次々にパレスチナを国家承認する中、ニュージーランドは長年の同盟国である豪州やカナダ、英国とも異なる立場を取る形になった。