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ロシア、200以上の施設でウクライナの子どもを再教育=米調査

2025年09月16日(火)15時52分

 9月16日、ロシアはウクライナの子どもたちを連れ去り、軍事訓練や無人機(ドローン)の製造、強制的な再教育に従事させており、そうした施設が210カ所以上存在することが米研究機関の調査で明らかになった。写真はクリミアのチェルノモルスコエで2023年2月撮影(2025年 ロイター/Alexey Pavlishak)

Anthony Deutsch Tom Balmforth

[リヴネ(ウクライナ)/ロンドン 16日 ロイター] - ロシアはウクライナの子どもたちを連れ去り、軍事訓練や無人機(ドローン)の製造、強制的な再教育に従事させており、そうした施設が210カ所以上存在することが米研究機関の調査で明らかになった。

イェール大学公衆衛生大学院は16日に発表した報告書で、昨年の調査結果の公表以降に新たに150カ所以上を特定したと述べた。オープンソース情報と衛星画像に基づくイェール大学人道研究ラボ(HRL)の最新研究によると、これらの施設のおよそ半分はロシア政府が管理している。

報告書は「HRLが調査中の拠点が複数あり、未特定の場所も存在する可能性があるため、実数はさらに多い公算が大きい」と指摘した。

「ウクライナ出身の何万人もの子どもを長期間収容できる大規模な再教育、軍事訓練、寄宿施設から成るシステムが運用されている」と研究者らは判断しているという。

イェールによれば、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まった2022年2月以降、ウクライナの子どもたちはロシア各地の士官学校、軍事基地、医療施設、宗教施設、中等学校や大学、孤児院、キャンプや療養所などへ移送された。

8歳から18歳の子どもたちはキャンプや軍事基地に連れて行かれ、戦闘訓練、式典用のパレードや行進、ドローンなどの組み立て、軍事史の教育などの軍事化プログラムを受けた。射撃競技、手りゅう弾投てき、戦術医療、ドローン操縦、戦術訓練も実施されたという。

ロイター
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