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ロシアで物々交換拡大、中国車を小麦で決済 西側の制裁受け

2025年09月16日(火)11時23分

 ロシアの対外貿易で1990年代以来初めて物々交換が増加している。西側の制裁を回避しようとする企業が、小麦を中国製自動車と交換するなどしているようだ。14日撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[モスクワ 15日 ロイター] - ロシアの対外貿易で1990年代以来初めて物々交換が増加している。西側の制裁を回避しようとする企業が、小麦を中国製自動車と交換するなどしているようだ。

決済市場の関係者はロイターに「中国の銀行は2次制裁リストに載ることを恐れており、ロシアからの資金を受け入れていない」と語った。

こうした懸念が物々交換拡大の背景にあり、2024年にロシア経済省は14ページにわたる「対外物々交換取引の手引き」を発行し、制裁を回避する方法を企業に助言した。

最近までこのような取引への関心は薄かったが、ロイターは先月、ウクライナ紛争に起因する決済問題により、少なくとも1社の中国企業がエンジンと引き換えに鉄鋼・アルミ合金を求めざるを得なくなったと報じた。

取引が不透明なため、ロシア経済における物々交換の全体的な金額や量を特定することはできなかったが、3人の関係筋によると、物々交換は頻繁に行われるようになってきているという。

産業団体の関係者はロイターに対し「物々交換の増加は、ドル離れ、制裁圧力、流動性問題の表れ」と指摘。物々交換の規模はさらに増えるだろうと述べた。

ロイターが関係筋2人に確認した取引では、中国製の自動車がロシア産小麦と交換された。中国側のパートナーがロシア側に穀物で支払うよう求めたという。

ロイターは取引量や、穀物・自動車の価値を決定するメカニズムについては明らかにできなかった。

ロイター
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