ニュース速報
ワールド

WHO、成人の肥満治療にGLP-1減量薬を初めて推奨

2025年09月16日(火)10時22分

世界保健機関(WHO)は、成人の肥満治療にデンマーク製薬大手ノボノルディスクと米同業イーライリリーが最初に開発したGLP-1受容体作動薬の使用を推奨する方針だ。写真は1月28日、スイスのジュネーブで撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)

Jennifer Rigby

[ロンドン 15日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は、成人の肥満治療にデンマーク製薬大手ノボノルディスクと米同業イーライリリーが最初に開発したGLP-1受容体作動薬の使用を推奨する方針だ。WHOが発表した指針案で明らかになった。

WHOの専門家からなる諮問委員会は、生活習慣や行動の変化に関わるカウンセリングと並行して、GLP-1受容体作動薬がBMI(体格指数)30以上の肥満症患者の長期的治療に向けた解決策の一部になるとの結論に達した。

オンラインで公開されて9月27日まで意見を募集する指針案で、WHOは肥満対策を生活習慣の問題とする時代遅れの見解に左右されがちだと指摘。そうではなく、肥満は高所得国、低所得国を問わず世界で10億人以上に影響し、数百万件の予防可能な死亡に関与している「慢性、進行性、再発性の疾患」だと述べた。

WHOは肥満症治療薬の使用を初めて推奨し、世界的な標準治療法確立に向けた重要な一歩だと説明。小児および思春期の若者向けの指針も策定中だ。

WHO指針案はBMIが30以上を対象にするが、米国など一部の高所得国ではBMI27─30で、体重関連疾患を1つ以上持つ人への使用も推奨されている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米政権、デルタとアエロメヒコに業務提携解消を命令

ワールド

ネパール抗議デモ、観光シーズン最盛期直撃 予約取り

ワールド

世界のLNG需要、今後10年で50%増加=豪ウッド

ビジネス

午前の日経平均は続伸、一時初の4万5000円 米ハ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中