豪もパレスチナ国家承認へ、9月国連総会で イスラエルに圧力強まる

オーストラリアのアルバニージー首相は11日、9月の国連総会でパレスチナを国家承認する方針を表明した。写真はインドネシアのジャカルタで5月撮影(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)
[シドニー 11日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は11日、9月の国連総会でパレスチナを国家承認する方針を表明した。フランス、英国、カナダも同様の意向を示しており、イスラエルに対する国際的な圧力が一層強まる。
同氏は国家承認の決定について、パレスチナ自治区ガザの停戦と人質解放、イスラエルとパレスチナが国家として共存する「2国家解決」に向けた国際的な機運に寄与するためとした。
閣議後の会見で、承認は豪政府がパレスチナ自治政府から得た確約が前提になると説明。イスラム組織ハマスが将来のいかなる国家にも関与しないという約束などが含まれるという。
同氏は「2国家解決は中東の暴力の連鎖を断ち切り、ガザの紛争、苦しみ、飢餓に終止符を打つための人類にとって最大の希望だ」と述べた。
イスラエルのネタニヤフ首相と7日に電話協議し、軍事的解決ではなく政治的解決が必要だと伝えたことも明らかにした。
ネタニヤフ氏が国際社会の要請を無視し、ガザにおける法的・倫理的義務を順守しなかったことで、パレスチナを国家承認する決定を「一層迫られた」と説明した。
また、ウォン外相との共同声明で「ネタニヤフ政権は違法な入植地を急速に拡大し、パレスチナ占領地での併合を脅し、いかなるパレスチナ国家にも明確に反対することで、2国家解決の見込みを消し去っている」と述べた。
ニュージーランドのピーターズ外相も11日、パレスチナを国家として承認することを検討していると明らかにした。 内閣が9月に正式に決定し、国連総会で政府の立場を示すという。