仏大統領、ガザ人道支援阻止でイスラエルに警告 「厳しい対応も」

5月30日、 フランスのマクロン大統領はイスラエルがパレスチナ自治区ガザへの人道支援を阻止し続ける場合、フランスはイスラエルに対する姿勢をより強硬なものにする可能性があると警告した。シンガポールで29日撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 30日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は30日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの人道支援を阻止し続ける場合、フランスはイスラエルに対する姿勢をより強硬なものにする可能性があると警告した。またイスラエルとパレスチナの紛争解決に向け、フランスは2国家共存案の実現に尽力するとの立場を改めて強調した。
マクロン氏は訪問先のシンガポールで同国のローレンス・ウォン首相との共同記者会見に臨み、「人道支援の封鎖は現地で耐え難い状況を生み出している」と指摘した。
「数時間から数日以内に人道状況(の改善)に見合った対応がなされなければ、当然のことながら、われわれは(国際社会と)連携した対応を強化せざるを得なくなるだろう」と述べた。フランスがイスラエル人入植者に対する制裁措置を検討する可能性にも言及した。
「しかし、イスラエル政府が態度を改め、最終的に人道的な対応がなされることを依然として期待している」とも語った。
また記者団に対し、パレスチナ国家の建設は「単なる道徳的義務であるだけでなく、政治的必要性でもある」と述べ、イスラエル・パレスチナ紛争における2国家共存案への支持を改めて表明した。