サウジアラムコ、資産売却を検討 海外事業拡大や原油安受け=関係筋

サウジアラビア国営石油大手サウジアラムコが、資金調達に向けて資産売却を検討している。写真は、石油施設で撮影された同社ロゴ。2019年10月、サウジアラビアのクライスで撮影(2025年 ロイター/Maxim Shemetov)
[ドバイ/ニューヨーク 24日 ロイター] - サウジアラビア国営石油大手サウジアラムコが、資金調達に向けて資産売却を検討している。関係者2人が明らかにした。海外での事業拡大や原油安への対処が狙い。
アラムコは世界最大の石油生産企業で、サウジ政府の主要財源となっている。ただ、原油安で収益が打撃を受け、株主への配当金支払いは今年、約3割減る見通し。
関係者によれば、同社は保有資産から資金調達する方法について、投資銀行にアイデアを求めた。売却可能な資産や投資銀行の名称は明らかにしなかった。
別の関係者2人によると、アラムコは業務効率改善やコスト削減を模索。このうち1人は、資産売却も選択肢の一つだと語った。
アラムコはコメントを差し控えた。
アラムコは航空や建設、スポーツなどの分野に事業を拡大。一方、パイプラインインフラ関連など以前の資産売却の際には、過半数権益を維持した。 近年は中国の製油所やチリの燃料小売り、米液化天然ガス(LNG)企業ミッド・オーシャンに投資。先週はトランプ米大統領のサウジ訪問を受けて、最大900億ドル規模に上る暫定契約34件を米企業と締結した。