ブラジル中銀、政策金利の高止まりを示唆 議事要旨公表
[ブラジリア 13日 ロイター] - ブラジル中央銀行は13日、追加利上げを決めた7日の金融政策委員会(COPOM)の議事要旨を公表した。委員会の議論では、今回の積極的な金融引き締めサイクルの効果が明確に観測されていると評価し、政策金利を今後数四半期は高止まりさせる必要性があるとの見通しを示した。
会合では全会一致で政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、14.75%と決定。ただ、政策の先行き見通し(フォワードガイダンス)は見送っていた。
議事要旨では「引き締め的な金融政策により、既に一部の経済活動および労働市場の指標の落ち着きに加え、クレジット市場や企業アンケート、外国為替市場、企業のバランスシートに効果が及んでいる」と指摘した。
さらに「金融政策メカニズムに固有のタイムラグを踏まえ、これらの効果は今後数四半期でさらに高まっていくと予想される」と付け加えた。
その上で「インフレ率を中銀目標に収束させるため、金融政策シナリオとしては大幅に引き締め的な金融政策を長期間継続する必要がある」と改めて強調した。
ゴールドマン・サックスのアルベルト・ラモス氏は、議事要旨で「経済成長の転換点」が示されたものの、インフレ動向が依然として制御しづらい状況にあると指摘。今回の利上げ局面で中銀が最後の利上げを決定するのが6月会合の25bpとなるかどうかは難しい判断を迫られるとの見方を示した。