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クレディ・スイス元幹部の賞与削減は違法 裁判所が判断

2025年05月14日(水)17時37分

 スイス連邦行政裁判所は、同国の金融大手UBSによる2023年のクレディ・スイス救済買収後に政府がクレディ・スイス元幹部約1000人の賞与を削減した措置は違法だとの判断を示した。写真は、クレディ・スイスのロゴの上に掲げられたスイス国旗。2023年11月15日撮影。(2025年 ロイター/Denis Balibouse)

[チューリヒ 14日 ロイター] - スイス連邦行政裁判所は、同国の金融大手UBSによる2023年のクレディ・スイス救済買収後に政府がクレディ・スイス元幹部約1000人の賞与を削減した措置は違法だとの判断を示した。

13日遅くに判決文が公表された。賞与を減額された一部の幹部が訴訟を起こしていた。

同裁判所は、スイス政府が減額した賞与について「契約上の雇用関係から生じる、雇用主が保証した拘束力のある債権」だったとの判断を示した。

スイス財務省は判決を精査し、最高裁への上訴を検討すると表明した。

財務省は23年5月、クレディ・スイスに経営幹部への未払い賞与を減額または取り消すよう命令。経営執行レベルでは賞与全額が取り消され、その下の2つのレベルでもそれぞれ50%、25%の減額が行われた。減額・取り消しの総額は約6200万スイスフラン(7400万ドル)。

今回の判決は、クレディ・スイスの経営危機で影響を受けた他の関係者の注目を集める可能性が高い。スイス当局は、救済買収後、クレディ・スイスのAT1債(その他Tier1債)の価値をゼロにすることを決定し、多くの債権者が訴訟を起こしている。

ロイター
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