豪ウッドサイド、年次総会で環境団体が抗議 株主の不満噴出

5月8日、オーストラリアの資源大手ウッドサイド・エナジーはパースで開催した年次株主総会で、環境活動家による抗議により議事が複数回中断される事態に見舞われた。写真は4月、パースにある本社で撮影(2025年 ロイター/Christine Chen)
Christine Chen
[シドニー 8日 ロイター] - オーストラリアの資源大手ウッドサイド・エナジーは8日、パースで開催した年次株主総会で、環境活動家による抗議により議事が複数回中断される事態に見舞われた。活動家は気候変動対策の不十分さを批判し、会場内で笛を鳴らし大声で非難した。
一部の株主もガス開発計画や気候リスク対応を問題視し、気候委員会の議長であるアン・ピカード氏の再任案に19.45%が反対票を投じた。オーストララシア企業責任センターによると、これは同社の委員会議長に対する過去最大の不支持となる。
年金基金のHESTA、Aware、ノルウェーのStorebrandに加え、米CalPERSやCalSTRSも特定の取締役に反対した。
HESTAは「ウッドサイドがこれまでに講じた措置は、低炭素社会への世界的な移行に備えるには不十分であり、同社はさらなる対応が求められている」と表明した。
同社は先週、米ルイジアナ州で175億ドル規模の液化天然ガス(LNG)プロジェクトを承認しており、今後10年で年2400万トン、世界供給量の5%以上の生産を目指す。