韓国GDP、第1四半期は予想外のマイナス 追加利下げ観測強まる

韓国銀行(中央銀行)が4月24日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、予想に反して減少した。15日、ピョンテク市の港湾で撮影(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
By Cynthia Kim
[ソウル 24日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)が24日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、予想に反して減少した。トランプ米政権の保護主義政策の影響が懸念される中、輸出や消費が低迷し、追加利下げ観測も強まった。
GDPは季節調整済み前期比0.2%減少し、昨年第2・四半期以来のマイナスとなった。ロイターがまとめた市場予想は0.1%増だった。
軟調な統計を受け、中銀に対し早ければ来月にも利下げを再開するよう求める圧力が強まりそうだ。
0.2%のマイナス成長を正しく予想していたユジン投資証券のアナリスト、ホ・ジェヒャン氏は「工業生産は消費とともに全体的に低迷し、対外的な不確実性の中で輸出が成長の足を引っ張り始めた」と述べた。
アナリストらによると、現在2.75%の政策金利は第3・四半期末までに2.25%に達する見通し。
GDPの内訳では、建設投資が前期比3.2%、設備投資が2.1%、輸出が1.1%、それぞれ減少した。
個人消費は0.1%減。前期は0.2%増加していた。
第1・四半期GDPは前年比でも0.1%減少。前期の1.2%増からマイナスに転じ、市場予想の0.1%増にも届かなかった。
韓国はこのところ、過去最悪の山火事に見舞われたほか、国内の政治的混乱にも直面している。
中銀当局者はGDP統計発表後、「企業の投資マインドはここ数カ月で悪化し、多くの企業が新規投資をためらっている。建設部門の急速な回復を期待するのは難しいが、投資不振は幾分和らぐかもしれず、第2・四半期についてはよりポジティブだ」と述べた。
貿易統計速報によると、今月1─20日の輸出は5.2%減。米国向けは前年比14.3%減少した。