ニュース速報
ワールド

米上院議員、トランプ氏の関税権限抑制へ法案 議会承認義務付け

2025年04月04日(金)10時58分

米上院財政委員会の与野党有力議員2人は3日、トランプ大統領の関税発動権限を抑制し、議会の承認を義務付ける法案を提出した。写真は共和党のグラスリー上院議員。1月30日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

David Shepardson

[ワシントン 3日 ロイター] - 米上院財政委員会の与野党有力議員2人は3日、トランプ大統領の関税発動権限を抑制し、議会の承認を義務付ける法案を提出した。

共和党のグラスリー上院議員と民主党のカントウェル上院議員は、大統領が新たな関税を課す場合、議会に通知することを義務付ける法案を提出した。米企業や消費者に対する影響の分析を含め、関税の根拠を説明することが求められる。

議会は60日以内に新たな関税に関する共同決議案を可決する必要があり、可決しなければ新たな関税は全て失効する。

カントウェル氏は「この法案はルールに基づく貿易政策が透明で一貫性があり、米国民に利益をもたらすよう、貿易政策に対する議会の役割を再び示すものだ」とし、「国民の代表として、議会は国民に害を及ぼす行為を阻止する義務がある」と述べた。

法案は1973年の戦争権限法をモデルにしたもので、大統領が議会の承認なしに一方的に関税を課す権限に再び制限を設ける。

グラスリー氏は「議会はあまりにも長い間、州間や外国との通商を規制する明確な権限を行政府に委譲してきた」と述べた。

同氏の地元アイオワ州は農産品輸出に大きく依存している。カントウェル氏の地元ワシントン州はボーイングなど輸出の比重が大きい企業が多い。

上院は2日、カナダに対する追加関税を撤廃する法案を可決した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英加豪ポルトガルがパレスチナ国家承認、イスラエルは

ワールド

インタビュー:プラザ合意40年、行天元財務官の後悔

ワールド

インタビュー:プラザ合意40年、行天元財務官の後悔

ワールド

インタビュー:プラザ合意40年、行天元財務官の後悔
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがたどり着ける「究極の筋トレ」とは?
  • 3
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 4
    トランプに悪気はない? 英キャサリン妃への振る舞い…
  • 5
    「ミイラはエジプト」はもう古い?...「世界最古のミ…
  • 6
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 7
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 8
    「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世…
  • 9
    異世界の魔物? 自宅の壁から出てきた「不気味な体の…
  • 10
    【クイズ】21年連続...世界で1番「ビールの消費量」…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 3
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 4
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 5
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 6
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 7
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 10
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中