米最高裁、未登録自作銃の規制支持 バイデン政権下で導入

米連邦最高裁は26日、民主党のバイデン前政権が導入した未登録の自作銃「ゴーストガン(幽霊銃)」を取り締まる規制を支持する判決を下した。写真は2022年4月、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Andrew Chung
[26日 ロイター] - 米連邦最高裁は26日、民主党のバイデン前政権が導入した未登録の自作銃「ゴーストガン(幽霊銃)」を取り締まる規制を支持する判決を下した。
犯罪使用の急増に対応したこの規制で、最高裁は判事9人のうち7人の多数意見で、1968年の連邦銃規制法に整合していると判断した。保守派6人のうち4人がリベラル派3人と歩調を合わせる形となった。
この訴訟では、幽霊銃向けの部品やキットを対象に「アルコール・たばこ・火器及び爆発物取締局(ATF)」が2022年に導入した規制の是非が争われた。下級審ではATFが権限を逸脱したとの判決が下されたものの、最高裁は判断を覆した。
幽霊銃の部品は通常オンラインで購入され、自宅内で手早く組み立てられる。他の銃器と異なり、通常の銃に付されるシリアル番号がなく、購入者に対する身元調査も必要とされていない。
ATFの22年規制では、幽霊銃のキットや部品の製造業者に対しても従来の銃器対応と同様に、部分的に組み立て済みの製品や銃器の主要構造部分「レシーバー」などにシリアル番号を付けることに加え、購入者の身元調査を実施することなどを義務付けている。
ゴーサッチ判事は判決文で、銃器製造や販売方法が以前とは様変わりし、3Dプリンターや強化ポリマーで個人が自宅で銃器を以前よりも簡単に安価で組み立てられるようになったと指摘。ATF規制の正当性を擁護した。