ニュース速報
ワールド

ガザ停戦交渉に進展、ハマスに最終案 米大統領「結実間近」

2025年01月14日(火)05時45分

 パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放を巡る協議で仲介役のカタールは合意の「最終」草案をイスラエルとイスラム組織ハマスに提供した。説明を受けた当局者が13日ロイターに語った。イスラエル南部で12日撮影(2025年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[ドーハ/カイロ/ワシントン 13日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放を巡る協議で13日、仲介役のカタールは合意の「最終」草案をイスラエルとイスラム組織ハマスに提示した。関係筋よると、協議には米国の現政権と次期政権の双方の特使が参加。深夜に及んだ交渉で「突破口」が開かれたという。

当局者によると、カタールの首都ドーハで行われている協議にはイスラエルの対外特務機関モサドと対内情報機関シンベトの両長官のほか、トランプ次期米政権の中東担当特使に就くスティーブ・ウィットコフ氏らが参加。関係筋によると、バイデン現政権の中東政策を担当するマクガーク調整官も参加した。

バイデン大統領は、ガザでの人質解放と停戦を実現する交渉が結実間近とし、米政権は合意成立に向けて緊急に取り組んでいると述べた。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は記者団に対し、交渉は「極めて重要な」局面にあり、双方の間の溝は徐々に埋まりつつあると言明。「交渉をまとめられる可能性は十分にあると思う。双方はまさに合意成立の瀬戸際にいる」と語った。

ブリンケン米国務長官もMSNBCに対し、「これまでで最も合意に近づいている」とした上で、ボールはハマス側にあると指摘。「ゴールにたどり着けることを強く願っている」とし、合意案はバイデン大統領が5月に示した枠組みに基づくと述べた。

これに先立ち、ハマス当局者はロイターに対し「いくつかの核心的な問題を巡り進展があった。残りの問題も取りまとめられるよう、作業が進められている」と述べた。

イスラエルのサール外相は記者会見で、交渉はバイデン氏とトランプ氏のチームで調整されているとした上で「進展が得られている。状況はこれまでよりも格段に良好に見える」とし、「人質解放交渉に多大な努力を行っている米国に感謝したい」と語った。

バイデン米大統領は12日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談した。ホワイトハウスによれば、バイデン氏はガザにおける停戦と人質解放が直ちに必要だと強調し、合意の下での戦闘停止によって可能となる人道支援の急増が必要だと訴えた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中