ニュース速報
ワールド

「テレグラム」CEO、仏警察が逮捕 犯罪放置の疑い=関係筋

2024年08月26日(月)08時50分

フランス警察は24日夜、「テレグラム」のパベル・ドゥーロフCEOを拘束した。2016年2月バルセロナで撮影(2024年 ロイター/Albert Gea)

Ingrid Melander Guy Faulconbridge

[パリ/モスクワ 25日 ロイター] - フランス警察は24日夜、メッセージアプリ「テレグラム」の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏(39)をパリ郊外のルブルジェ空港で逮捕し、身柄を拘束した。関係筋が明らかにした。

テレグラム上でコンテンツモデレーション(投稿の監視・管理)を実施せず、警察にも非協力的な対応を取ることで多様な犯罪を放置した疑いで、フランス国家警察や憲兵隊などが予備調査を行っており、その一環として逮捕されたという。

フランス当局はドゥーロフ氏を逮捕したと確認していない。

同氏はロシア出身でフランスとアラブ首長国連邦(UAE)の二十国籍。フランス警察筋2人とロシアの関係筋1人によると、アゼルバイジャンからプライベートジェット機で到着後、逮捕された。フランスで逮捕状が出ていた。

現地メディアによると、ドゥーロフ氏は25日に起訴される可能性がある。

テレグラムはロイターのコメントの要請に応じていない。仏内務省と警察、パリ検察当局のコメントも得られていない。

_UAEのドバイに拠点を置くテレグラムはメッセージを暗号化する通信アプリで、10億人近いユーザーを抱え、ロシア、ウクライナなど旧ソ連諸国で影響力がある。ロシアのウクライナ侵攻後に双方の政府当局者が使用していることから「バーチャル戦場」と一部のアナリストは呼んでいる。

ロシア外務省はドゥロフ氏がフランス国籍だとしながらもフランス政府に同氏と連絡を取ることを認めるよう要求したと発表した。

短文投稿サイトX(旧ツイッター)のオーナーである米実業家イーロン・マスク氏はドゥロフ氏の拘束について、欧州における言論の自由への攻撃だと批判した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ麻薬組織への地上攻撃、トランプ氏が改めて

ビジネス

インテル、第3四半期利益が予想上回る 株価7%上昇

ワールド

ロシア軍機2機がリトアニア領空侵犯、NATO戦闘機

ワールド

米中首脳会談、30日に韓国で トランプ氏「皆が満足
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 3
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺している動物は?
  • 4
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 7
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 10
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中