中東情勢激化阻止へ米が外交努力、イランに自制促すメッセージ
8月5日、米国は中東情勢のエスカレーションがイランの利益にならないことを同国に伝えるよう、外交ルートを通じて他国に促している。写真はイエメン・サヌアで、ガザの人々への連帯を示す抗議者ら。8月2日撮影(2024年 ロイター/Khaled Abdullah)
Simon Lewis Humeyra Pamuk
[ワシントン 5日 ロイター] - 米国は中東情勢のエスカレーションがイランの利益にならないことを同国に伝えるよう、外交ルートを通じて他国に促している。国務省のミラー報道官が5日、明らかにした。
イスラム組織ハマスのハニヤ最高指導者がイランで暗殺されたことを受け、イランのイスラエルに対する報復が懸念されている。
ブリンケン国務長官は、緊張緩和に向け米国は「ほぼ24時間体制で精力的な外交活動を行っている」と述べた。
ブリンケン氏はこの日、カタールのムハンマド首相、エジプトのアブデラティ外相と会談した。
ミラー報道官はこうした会談について、イランに対しイスラエルを報復攻撃し紛争をエスカレートさせることは利益にならないというメッセージを明確に伝えるよう各国に促すことが目的の一つだと、記者会見で述べた。
米国のメッセージがイランに届けられたかどうかについては明言を避けたが、伝達されることに期待を示した。
ハニヤ氏はパレスチナ自治区ガザでのハマスとイスラエルの戦闘休止を巡る交渉で重要な役割を担っていた。
ブリンケン氏は暴力の「連鎖を断ち切り」、ガザでの休戦で合意するよう関係当事者に呼びかけた。