ニュース速報
ワールド

中国の風力発電機メーカー、欧州参入進む 補助金調査で緊張も

2024年07月22日(月)07時04分

 7月19日、中国の複数の風力発電機メーカーが今月、ドイツで初めて受注を勝ち取り、欧州市場参入に弾みをつけた。2020年9月、 甘粛省玉門市で撮影(2024年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

Riham Alkousaa Christoph Steitz Nina Chestney

[ベルリン/フランクフルト/ロンドン 19日 ロイター] - 中国の複数の風力発電機メーカーが今月、ドイツで初めて受注を勝ち取り、欧州市場参入に弾みをつけた。欧州勢は存続の危機を巡る懸念を強めている。

欧州は、太陽光発電を巡り、中国製品の輸入規制措置が限定的だったために多数の域内メーカーが倒産した苦い経験がある。

欧州風力エネルギー協会(EWEA)の統計によると、中国の風力発電機大手3社が欧州の風力発電能力に占める割合は現在、1%未満にとどまる。ただ、受注量は2023年だけで1.2ギガワットに上り、24年は現時点で約0.6ギガワットに達した。独事業会社ルクスカラから今月受注した296メガワット分も含まれ、独政府は精査する方針を示した。

世界風力会議(GWEC)によると、中国の風力発電能力は約82ギガワットと、昨年の国内消費量を上回っており、欧州の発電能力のほぼ4倍に相当する。

欧州の業界関係者は、中国勢が欧州に腰を据える可能性が高いとみる。ドイツ風力エネルギー協会(BWE)幹部は「一度扉を開けたら、二度と閉めることはできない」と話し、(中国の)過剰な生産能力は中国の競合メーカーが欧州市場への参入を模索していることを意味するとの見方を示した。

一方、中国風力発電協会(CWEA)会長は、欧州は気候変動目標達成のために再生可能エネルギー発電を拡大するには、中国から発電機器を買う必要があると述べた。

欧州連合(EU)欧州委員会は、中国政府による不当な補助金支給の有無を巡り、複数の中国企業を調査しており、EU・中国関係は緊張が高まる。 独電力大手EnBWや再生可能エネルギー大手ベイワは、現時点では中国製タービンの使用を避けている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、主要中銀の金融政策決定控え

ビジネス

米国株式市場=続伸、旅行関連銘柄が高い FOMCに

ワールド

UAE、米主導のホルムズ護衛に参加の可能性 協議継

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、2月は1.8%上昇 インフレ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 8
    「目のやり場に困る...」グウィネス・パルトロウの「…
  • 9
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 10
    戦争反対から一変...湾岸諸国が望む「イランの脅威」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 7
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 8
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中