ニュース速報

ワールド

米原油先物が約1年ぶり高値、世界的な供給逼迫懸念で

2023年09月28日(木)11時49分

 9月28日、アジア時間の原油先物は上昇。今年の高値で引けた前日から上げ幅を拡大している。写真はバルセロナのガソリンスタンドで2022年2月撮影(2023年 ロイター/Nacho Doce)

Florence Tan

[28日 ロイター] - 米WTI原油先物がアジア時間に1ドル超上昇し、1年余ぶりの高値を付けた。米原油在庫が大幅減少し、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の供給削減を巡る懸念に拍車をかけた。

米WTI先物は昨年8月以降初めて1バレル=95ドルを上回った。0145GMT(日本時間午前10時45分)時点では0.92ドル(1%)高の94.60ドル。

北海ブレント先物は0.77ドル(0.8%)高の97.32ドル。一時、昨年11月以来の高値を付けた。

8VantEdge(シンガポール)のシニアポートフォリオマネジャー、ステファノ・グラッソ氏は「石油市場は夏に発表されたOPECプラスの削減が原油供給に深刻な影響を及ぼしているという事実を急速に受け入れつつある」と指摘。

「需要が伸び続ける中で在庫は減少している。需要破壊を引き起こすような価格水準にはまだ程遠い」と語った。

米エネルギー情報局(EIA)が27日発表した週間在庫統計で米原油在庫は220万バレル減と、市場予想の32万バレル減を大きく上回る落ち込みとなった。

米原油先物の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫は94万3000バレル減少し、2200万バレル弱と2022年7月以来の低水準となった。

クッシングの備蓄量は、旺盛な精製・輸出需要により歴史的低水準に近づきつつある。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド、パキスタンによる国境全域での攻撃発表 パキ

ビジネス

日経平均は続伸、米英貿易合意や円安を好感 TOPI

ビジネス

日本製鉄、今期純利益は42%減の見通し 市場予想比

ビジネス

リクルートHD、今期10%増益予想 米国など求人需
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 9
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 10
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中