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米、北朝鮮が「弾圧」を核兵器開発に利用と非難 国連安保理会合

米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は17日、国連安全保障理事会で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は核兵器と弾道ミサイルの不法な開発に全体主義的支配と抑圧を利用してしていると非難した。2022年5月撮影(2023年 ロイター/Eduardo Munoz)
[国連 17日 ロイター] - 米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は17日、国連安全保障理事会で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は核兵器と弾道ミサイルの不法な開発に全体主義的支配と抑圧を利用してしていると非難した。
安保理は2017年以来初めて北朝鮮の人権侵害を討議するための公開会合を開催。日本、米国、アルバニアが開催を要請した。
トーマスグリーンフィールド大使は「金委員長の抑圧的で全体主義的な社会統制に加え、人権と基本的自由を体系的、かつ広範に抑圧することで、政権は国民の反対を受けることなく、違法な大量破壊兵器と弾道ミサイルプログラムの開発に膨大な公的資源を費やしている」と指摘。「人権なくして平和はありえない」と述べた。
国連のトゥルク人権高等弁務官は、北朝鮮では何十年にもわたり慢性的な人権侵害が続いており、その多くは北朝鮮の軍国主義化に直接起因していると指摘。国家の軍事機構と兵器製造能力を支えるために、広範な強制労働が実施されていると述べた。
中国は北朝鮮の人権侵害に関する安保理の公開会合の開催に反対を表明したものの、阻止はしなかった。中国の耿爽次席大使は「北朝鮮の人権状況について検討するよう安保理に迫ることは、事態緩和の一助にならないばかりか、エスカレートにつながる」との懸念を示した。
今回の会合で北朝鮮の発言はなかった。