ニュース速報

ワールド

カナダ貿易収支、4月は輸出量が過去最高 黒字大幅拡大

2023年06月08日(木)10時07分

 6月7日、カナダ統計局が発表した4月の貿易統計によると、輸出額は2.5%増加し、数量ベースでも2.8%増えて過去最高を記録した。モントリオールで2021年撮影(2023年 ロイター/Christinne Muschi)

[オタワ 7日 ロイター] - カナダ統計局が7日発表した4月の貿易統計によると、輸出額は2.5%増加し、数量ベースでも2.8%増えて過去最高を記録した。一方、輸入額はエネルギー製品の減少もあって0.2%減少した。

その結果、4月の貿易黒字は19億4000万カナダドル(14億5000万ドル)に拡大し、アナリスト予想の黒字(9億カナダドル)の倍以上となった。3月の貿易黒字は9億7200万カナダドルから2億3100万カナダドルに下方修正された。

カナダ経済は、2022年3月から今年1月にかけて中央銀行が記録的なペースで利上げを行ったにもかかわらず、予想以上に堅調に推移している。

カナダ輸出開発公社(EDC)のチーフエコノミスト、スチュアート・バーグマン氏は、4月の数字は良かったが、輸出の水準は持続可能ではない可能性があると指摘。「5月と6月にもこのような輸出の増加が繰り返されるのかどうか、懸念材料がある」と述べた。

統計局によると、輸出の急増は金属・非金属鉱物製品およびエネルギー製品がけん引した。金属製品輸出の増加には、カナダの金融機関から米国への金資産の移動が含まれており、経済の不確実性が投資家に安全な金を好むようにさせている兆候だと統計局は分析した。

EDCのバーグマン氏は、今後数カ月も金資産の移動が繰り返されるとは考えていないと述べた。

輸入はサウジアラビアと米国からの原油出荷が減少したこともあり、3カ月連続で減少した。石油精製品の輸入も減少の一因となった。数量ベースでは輸入量は1%増えた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

寄り付きの日経平均は続落、長期金利の上昇を受けた米

ビジネス

米インテル、プログラマブル部門を来年1月分離 IP

ビジネス

為替介入の有無、「コメント差し控える」=神田財務官

ビジネス

カナダ企業のコスト転嫁が加速、インフレ助長する恐れ

MAGAZINE

特集:2023年の大谷翔平

特集:2023年の大谷翔平

2023年10月10日/2023年10月17日号(10/ 3発売)

WBCは劇的優勝、ケガで無念の離脱、そして日本人初本塁打王へ。激動の大谷イヤーを現地発の記事と写真で振り返る

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    【独自】祝ホームラン王!「最強の戦友」マイク・トラウトに聞く、大谷翔平の素顔

  • 2

    複数のドローンがロシア西部「ミサイル工場」を攻撃、その閃光と爆音を捉えた映像

  • 3

    メドベージェフが発した核より現実的で恐しい戦線拡大の脅し

  • 4

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗…

  • 5

    ウクライナ軍の捕虜になったロシア軍少佐...取り調べ…

  • 6

    ロシア軍スホーイ戦闘機など4機ほぼ同時に「撃墜」され…

  • 7

    台湾初「国産潜水艦」がついに進水...中国への抑止力…

  • 8

    処理水批判の中国から日本に観光客は来て...いる? …

  • 9

    本物のプーチンなら「あり得ない」仕草......ビデオ…

  • 10

    中国不動産バブル崩壊で地方役人は戦々恐々

  • 1

    黒海艦隊「提督」の軽過ぎた「戦死」の裏に何があったのか

  • 2

    【独自】祝ホームラン王!「最強の戦友」マイク・トラウトに聞く、大谷翔平の素顔

  • 3

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗組員全員死亡説も

  • 4

    ウクライナ軍の捕虜になったロシア軍少佐...取り調べ…

  • 5

    本物のプーチンなら「あり得ない」仕草......ビデオ…

  • 6

    エリザベス女王も大絶賛した、キャサリン妃の「美髪…

  • 7

    ワグネル傭兵が搭乗か? マリの空港で大型輸送機が…

  • 8

    NATO加盟を断念すれば領土はウクライナに返す──ロシ…

  • 9

    ロシア軍スホーイ戦闘機など4機ほぼ同時に「撃墜」され…

  • 10

    ウクライナ「戦況」が変わる? ゼレンスキーが欲しが…

  • 1

    黒海艦隊「提督」の軽過ぎた「戦死」の裏に何があったのか

  • 2

    イーロン・マスクからスターリンクを買収することに決めました(パックン)

  • 3

    【独自】祝ホームラン王!「最強の戦友」マイク・トラウトに聞く、大谷翔平の素顔

  • 4

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗…

  • 5

    コンプライアンス専門家が読み解く、ジャニーズ事務…

  • 6

    「児童ポルノだ」「未成年なのに」 韓国の大人気女性…

  • 7

    <動画>ウクライナのために戦うアメリカ人志願兵部…

  • 8

    「これが現代の戦争だ」 数千ドルのドローンが、ロシ…

  • 9

    「この国の恥だ!」 インドで暴徒が女性を裸にし、街…

  • 10

    ウクライナ軍の捕虜になったロシア軍少佐...取り調べ…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中