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米国とインド、武器生産協力で工程表 国防トップが会談

6月5日、米国のオースティン国防長官とインドのシン国防相は、ニューデリーで会談した。両国は防衛分野における協力強化に向け、今後数年にわたるロードマップ(工程表)を策定したと明らかにした。インド・ニューデリーで撮影(2023年 ロイター/Anushree Fadnavis)
[ニューデリー 5日 ロイター] - 米国のオースティン国防長官とインドのシン国防相は5日、ニューデリーで会談した。両国は防衛分野における協力強化に向け、今後数年にわたるロードマップ(工程表)を策定したと明らかにした。
米国はインド太平洋地域で存在感を強める中国に対抗するため、インドとの軍事的関係の強化が重要と考えている。また、インドのロシアへの兵器依存を低下させることも目指している。
ニューデリーの米大使館は声明で、防衛分野における技術協力の強化や共同生産を迅速に進めると説明。インドが最先端技術にアクセスできるようにするための具体的な提案や規制の見直しも行われるという。
インドは軍事物資の半分近くをロシアから調達しているが、調達先を増やそうとしている。また、海外の防衛関連企業がインド国内企業と提携し、インド国内で武器や軍備を生産することを後押ししている。
バイデン米政権は、ゼネラル・エレクトリック(GE)が、インド軍用機のジェットエンジンをインドで生産することを認める協定に署名する予定。
オースティン氏は記者団に、両国間の防衛協力の強化が重要なのは「われわれが急速に変化する世界に直面している」からだと説明した。
中国による抑圧的な動きや武力で国境を変えようとするロシアのウクライナ侵攻に加え、テロや気候変動といった国際的な課題に直面しているとし、「民主主義国家は今、共通の利益だけでなく、共通の価値観の下、結集しなければならない」と強調した。