ニュース速報
ワールド
ロシア、米のスパイ行為判明と発表 iPhone数千台が標的

ロシア連邦保安局(FSB)は6月1日、米国のスパイ行為により国内の数千台のiPhoneに高度な監視ソフトウエアが侵入する被害を受けたと発表した。2018年9月、モスクワの販売店で撮影(2023年 ロイター/Tatyana Makeyeva)
[モスクワ 1日 ロイター] - ロシア連邦保安局(FSB)は1日、米国のスパイ行為により国内の数千台のiPhoneに高度な監視ソフトウエアが侵入する被害を受けたと発表した。
ロシアの情報セキュリティー企業カスペルスキーは幹部ら数十人のiPhoneに被害が及んだとした。
FSBは声明で、ハッキングされた機器は国内の利用者だけでなく、ロシアと旧ソ連圏に駐在するイスラエル、シリア、中国、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の外交官のものが含まれていると指摘した。
また、このスパイ行為がiPhoneメーカーの米アップルと米国家安全保障局(NSA)の「緊密な連携」を示しているとした。証拠は提示しなかった。
アップルは文書で「われわれは当社製品に(システム侵入の)裏口を入れるためにいかなる国の政府とも協力したことはなく、今後もしない」と述べてロシア側の主張を否定した。
NSAはコメントを控えた。
カスペルスキーのユージン・カスペルスキー最高経営責任者(CEO)はツイッターへの投稿で「極めて複雑で専門的に標的を定めたサイバー攻撃」が行われたとし、同社の「最上層・中間管理職」が標的になったと述べた。その上で、カスペルスキーがサイバー攻撃の主なターゲットではないと確信しているとした。