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米・トルコ首脳、F16・スウェーデンのNATO加盟巡り協議

バイデン米大統領は29日、トルコのエルドアン大統領(写真)と電話会談し、28日のトルコ大統領選・決選投票での勝利に祝意を伝えた。2022年9月撮影(2023年 ロイター/Marko Djurica)
[ワシントン 29日 ロイター] - バイデン米大統領は29日にトルコのエルドアン大統領と会談した。エルドアン氏はF16戦闘機を調達したいという意向を改めて示し、バイデン氏はスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟への反対をトルコが取り下げることを望むと伝えたという。
トルコ大統領選の決選投票で勝利したエルドアン氏に祝意を伝える電話で意見を交換した。
バイデン氏は会談後の会見で、「エルドアン氏と話し祝意を伝えた」と述べ、エルドアン氏がF16戦闘機の購入を引き続き希望していると指摘。同氏にスウェーデンのNATO加盟をまとめたい米国の意向を伝え、協力を呼びかけたことを明らかにした。
スウェーデンに関してエルドアン氏が何らかの行動を取ると期待しているかとの質問には「その問題を提起した。来週、さらに協議するつもりだ」と答えた。
トルコへのF16売却を巡っては、同国の人権対応などを理由に米議会から反対の声が上がっている。バイデン氏は売却を支持している。
関係筋によると、米政府はトルコに対し、スウェーデンのNATO加盟にトルコが賛成しなければF16売却の議会承認を得ることは難しいと伝えていた。
スウェーデンとフィンランドは昨年、ロシアのウクライナ侵攻を受けてNATO加盟を申請。トルコは3月下旬にフィンランドの加盟を批准したが、スウェーデンについては、同国がテロリストとみなす過激派グループを擁護しているとして反対している。
リトアニアでNATO首脳会議が開かれる7月中旬までにスウェーデンがNATOに加盟することは米政府にとって最重要課題の一つだ。
トルコ大統領府は、両首脳が地域的・世界的な課題に直面して重要性が増している二国間関係のあらゆる面で協力を深化させることで一致したと発表した。