ニュース速報

ワールド

米一般教書演説、自社株買い課税や超富裕層増税に注目 中国問題も

2023年02月08日(水)08時28分

 バイデン米大統領が7日に臨む一般教書演説では、超富裕層に対する課税強化や自社株買いを巡る増税が投資家の注目を集めそうだ。メリーランド州ヘイガーズタウンの空港で4日撮影(2023年 ロイター/Elizabeth Frantz)

[ニューヨーク 7日 ロイター] - バイデン米大統領が7日に臨む一般教書演説では、超富裕層に対する課税強化や自社株買いを巡る増税が投資家の注目を集めそうだ。

ホワイトハウスが6日に明らかにしたところによると、バイデン氏は企業の自社株買いへの1%課税を法制化したが、演説ではこれを4倍にするよう訴えるほか、超富裕層への増税を改めて要求する。

投資家は、共和党が下院を支配する議会でこのような提案が通る可能性は低いとしながらも、投資行動に何らかの影響を与える可能性があると指摘する。

また、もし企業がこのような税制が迫っていると感じれば、自社株買いを加速させ、最終的には配当金を支払う方向にシフトする可能性がある。クレセット・キャピタルの共同創業者兼最高投資責任者(CIO)、ジャック・アブリン氏は「全体として見れば悪いことではない」とする。

このほか、特に投資家の関心が高い中国に関する発言も注目だ。

メシロウの株式運用チームCIO、レオ・ハーモン氏は、中期的に地政学リスクが市場心理に一段と重くのしかかる可能性があると指摘。「バイデン氏が中国偵察気球問題を取り上げ、米国の対応が中国との関係をさらに悪化させる可能性があるのかどうかを明確にすることを期待したい」と語った。

債務上限問題も投資家の関心を引くだろう。ブライアン・ディーズ国家経済会議(NEC)委員長は6日、バイデン大統領は一般教書演説で、債務上限の引き上げは交渉の対象ではなく、米議員による交渉の切り札に使われるべきではないと主張する見通しと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ和平近いとの判断は時期尚早=ロシア大統領

ワールド

香港北部の高層複合アパートで火災、4人死亡 建物内

ビジネス

ドル建て業務展開のユーロ圏銀行、バッファー積み増し

ビジネス

ドイツの歳出拡大、景気回復の布石に=IMF
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中