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気候変動でマラリア感染増、対策基金の代表がダボス会議で指摘

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のピーター・サンズ事務局長は16日、気候変動によりマラリアの感染が増加していると述べた。写真は16日撮影(2023年 ロイター/ARND WIEGMANN)
[ダボス(スイス) 16日 ロイター] - 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のピーター・サンズ事務局長は16日、気候変動によりマラリアの感染が増加していると述べた。
同氏は世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、最近パキスタンで洪水が発生した後や、2021年にモザンビークをサイクロンが襲った後にマラリア感染が大幅に増加したと指摘。「極端な気象現象の後にマラリア感染が増加するのはかなり一般的だ」と述べた。
極端な気象現象の増加で大規模な溜水が生じて蚊の巣窟となり、より貧困な人々が影響を受けやすくなっているという。
サンズ氏はまた、気候変動は蚊の分布に変化をもたらしていると指摘。ケニア、エチオピアのアフリカ高地は、かつては低温のため蚊の生息が不可能だったが、今ではマラリアの感染地域となったと説明した。
同氏が率いるグローバルファンドは世界最大規模で、一部最貧国のエイズ・結核・マラリア対策に投資している。