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ロシア、ウクライナ侵攻で想定以上の抵抗 一部失速=米国防総省高官

2月25日、米国防総省高官はロシアはウクライナ侵攻にあたり、首都キエフへの進撃を含め、想定より大きな抵抗を受けているとし、勢いが一部失われているように見えるとの認識を示した。写真は2月22日、ウクライナ東部のドネツク市を走行する戦車(2022年 ロイター/Alexander Ermochenko)
[ワシントン 25日 ロイター] - 米国防総省高官は25日、ロシアはウクライナ侵攻にあたり、首都キエフへの進撃を含め、想定より大きな抵抗を受けているとし、勢いが一部失われているように見えるとの認識を示した。
24日にウクライナ侵攻を開始したロシア軍は25日早朝に攻撃を再開し、首都キエフはロケット攻撃を受けた。キエフでは住民が地下シェルターなどに避難する中、当局は住民に対し首都防衛のために火炎瓶を用意するよう呼び掛けるなど、事態は緊迫化している。
ただ米国防総省高官は匿名を条件に「ウクライナはロシアの想定を超えて抵抗しているとわれわれは見ている」と述べ、ウクライナ軍の指揮統制は現時点で影響を受けていないと指摘。「ロシア軍は、ロシアが可能と想定していたほどのスピードでキエフに迫っていない」と述べた。
その上で、ロシアは現時点でウクライナ上空の制空権は掌握していないとし、「全般的にロシア軍は勢いをやや失っている」と語った。
ただ、ロシアはウクライナ周辺に配置した軍の大部分をまだ動員していないとし、攻撃に専念しているのは3分の1程度にすぎないと指摘。ウクライナ東部ドネツク州のマリウポリ西方の地域に対し、海と陸からの攻撃が実施される兆候も出ていると述べた。
また、米国はこれまでに200発を超えるミサイルの発射を確認したとし、これまでのところロシア軍の攻撃の大部分は軍事施設を標的としているものの、一部のミサイルは民間人が住む住宅地に着地したと指摘。過去24時間で数百人の米国人がウクライナから退避したことも明らかにした。