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新型コロナ危機、食糧危機もたらしている=伊首相
7月26日 イタリアのドラギ首相は国連食糧システムサミットに先駆けてローマで行われたプレサミット開会に当たり、世界は新型コロナウイルスワクチンへのアクセスに対する取り組み同様の積極性を持って食糧供給へのアクセスを確保しなければならない、と述べた。写真は2020年3月、インドネシアのジャカルタで撮影(2021年 ロイター/Willy Kurniawan)
[ロンドン 26日 ロイター] - イタリアのドラギ首相は、国連食糧システムサミットに先駆けてローマで行われたプレサミット開会に当たり、世界は新型コロナウイルスワクチンへのアクセスに対する取り組み同様の積極性を持って食糧供給へのアクセスを確保しなければならない、と述べた。
首相は、「新型コロナ感染拡大によって生じた衛生危機は食糧危機をもたらしている」と述べ、世界の健康障害や死亡の主因が栄養不良であることを示す統計を引用した。
初めての国連食糧システムサミットは今年9月、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた進展を図る目的で開催される。
最新の国連統計によると、農作物を育てるために森林が伐採される世界の食糧システムは世界の温室効果ガス排出量の3分の1を占め、気候変動の主因となっている。
国連の統計によると、世界の飢餓および栄養不良の状況は過去5年あまり変化がなかったが、昨年は1億1800万人前後増加し、7億6800万人となった。増加の大半は、新型コロナ感染拡大が原因だったとみられる。
今年は食糧システムサミットといった会合が開かれるなど、飢餓や栄養不良、気候関連危機対策に向けた外交努力に一段と弾みがついているものの、大きな課題が存在する。国連のグテレス事務総長は、世界の生物多様性喪失の80%は食糧システムに起因すると指摘した。