ニュース速報

ワールド

ミャンマーで警察がデモ隊に発砲、複数の負傷者

2021年03月02日(火)16時27分

 3月2日、東南アジア諸国連合(ASEAN)は2日、ミャンマー問題を巡り特別外相会合を開催する。写真はミャンマーのヤンゴンで、催涙ガスら逃げるデモ隊。2月撮影(2021年 ロイター/Stringe)

[2日 ロイター] - 民主活動家や現地報道によると、ミャンマーの警察は2日、北西部の町カレでデモ隊を散会させるため、実弾を発射し、複数の負傷者が出た。

主要都市ヤンゴン市内の各地でも、ヘルメットをかぶり、間に合わせの盾を手にしたデモ隊が、バリケードの後ろに集まり、軍事政権に反対するスローガンを唱えている。ヤンゴンでは負傷者の報告はない。

東南アジア諸国連合(ASEAN)は2日、ミャンマー問題を巡り特別外相会合を開催する。同国での暴力行為に歯止めをかけ、打開策を模索する。

国連によると、ミャンマー治安部隊がクーデターに反対する国内各地のデモ隊に行った2月28日の発砲では、少なくとも18人が死亡した。

2日朝方のヤンゴン市内はおおむね平穏だが、デモ隊は大規模な抗議活動を計画している。一部のショッピングモールは、混乱のため休業すると発表した。

目撃情報によると、ヤンゴンでは1日、警察が催涙ガスや音響閃光弾(スタングレネード)で数百人のデモ隊を散会させた。その後、本通りに通じる脇道を巡回し、ゴム弾を発射したという。

国営テレビによると、ミン・アウン・フライン国軍総司令官は、デモ隊のリーダーと「扇動者」を処罰すると表明。職務を放棄した公務員に対する対抗措置も示唆した。

シンガポールのバラクリシュナン外相は、2日のASEAN特別外相会合について、率直な意見交換が行われ、ミャンマー軍の代表に対し、暴力行為に衝撃を受けていると伝えることになるとの見通しを示した。

同相は1日遅くのテレビインタビューで、ASEANはミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏と軍部の対話を促すと発言。「政治指導部がある一方、軍事指導部がある。両者の話し合いが必要であり、われわれは両者の団結を支援する必要がある」と述べた。

ASEANにはミャンマー、シンガポール、フィリピン、インドネシア、タイ、ラオス、カンボジア、マレーシア、ブルネイ、ベトナムが加盟している。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、8月下旬から少なくとも8200万ドルの

ビジネス

クーグラー元FRB理事、辞任前に倫理規定に抵触する

ビジネス

米ヘッジファンド、7─9月期にマグニフィセント7へ

ワールド

アングル:気候変動で加速する浸食被害、バングラ住民
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 3
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...その正体は身近な「あの生き物」
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    「腫れ上がっている」「静脈が浮き...」 プーチンの…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中